魔法陣グルグル2 新旧魔王が可愛らしい10巻の感想
表紙のクーちゃんがかわいいですぞ～！
魔法陣グルグル２もついに10巻。2桁目に突入しましたね。
もう５年になるのか・・早いものです。
スピンオフの舞勇伝キタキタも合わせたら実に33冊目。
比較的短めのシリーズだと思っていた魔法陣グルグルもかなり大きなシリーズになってきましたね。
衛藤ヒロユキ先生にはこのままどんどんと活躍していって欲しいと思います。
本作の概要
魔王ちゃんが元魔王ちゃんになってデキルコちゃんが新魔王ちゃんになります。
いやはや、それで良いのかという感じもしますが、どっちの魔王ちゃんもとっても可愛らしいです。
特に元魔王ちゃんの方は今巻で可愛さに磨きがかかったのでは？
魔法陣グルグル2は初代よりストーリーの進展がゆっくりな感じがしていて、今巻も進展はあまり無さそうですが、僕はそれで良いと思っています。
そもそも魔法陣グルグルの魅力はストーリーそのものよりも、魅力的なキャラクター、シュールなギャグ、センスある世界観だと思っているので、ストーリーそのものはゆっくり長く続けてもらった方がありがたいというか・・
ともあれ、マキニカを守れず新しい魔王も誕生し、冒険に失敗したニケとククリは一度ジミナ村に帰ります。
ジミナ村にキタの町。
冒険に失敗したお陰でジミナ村やキタの町にいるニケやククリが見れると思うと、グルグルファンとしてはむしろ嬉しかったりします。僕だけでしょうか？
本作の見所
魔王ちゃんVSデキルコ
グルグル「かみさまのもよう」の効果が薄れつつある魔王ちゃんですが、普通にグルグルを使ってジーカを簡単に倒してしまいます。
しかし、カヤとともに現れたデキルコと戦闘になりますが、デキルコには魔王ちゃんの魔法が一切通用しません。
デキルコの空間魔法。本物のデキルコは神様視点で箱の中にいる魔王ちゃん達を見下ろしているので、魔王ちゃんが戦っているデキルコにはダメージが無いということですね。
こんなん神様視点というかマジで神様的な魔法やんって感じですが、デキルコらしい魔法って感じもしますね。
ともあれ、デキルコが新魔王となり、魔王ちゃんは元魔王ちゃんになってしまいました。
何を思ったのか元魔王ちゃんをパーティに入れようと声を掛けるククリは流石ですね。
ククリのグルグルとラッパの天使
ククリがグルグルを使うと世界中のトイレの扉が開いてしまう。
とんでもない状態がまだ続いています。
知らない人だらけの扉が開いてしまう！！
88ページのこのシーン。トイレの扉が開いて驚くおやじ達。グルグル史上でも屈指の素晴らしいページだと思います。（笑）
ククリのグルグルによって開かれた扉はラッパ天使によって閉められていくというのも面白いですよね。
キタキタおやじとトマのファッション
何故か歌にハマっているキタキタおやじ。
強引にトマにも歌を勧めて、しかし思いのほか出来が良くて拗ねているおやじが珍しいですね。
キタキタおやじ。あまりこういう拗ねた態度ってしないですからね。
これまた何故か大阪のおばちゃんみたいなセンスのシャツを着ているトマ。
拗ねたキタキタおやじの歌で「おブスファッション」「いけてない」「エモきパリピのファッション」などと言われてしまっています。（笑）
何をやってんだか・・
拗ねた結果、キタキタおやじの元に現れたモワイグという賢者に騙されてしまっていますし。
そんなキタキタおやじが、好きなんですけどね！
元魔王ちゃんが可愛すぎる！
魔王ちゃん、こんなに可愛かったっけ？
今巻はひたすら元魔王ちゃんが可愛い巻だと思っています。
ここでは何点か魔王ちゃんの可愛かった部分を紹介したいと思います。
ジーカ戦の元魔王ちゃん
「なんか かんちがいしてるみたいだけど ここに入るのはおまえだからね！」
ジーカ戦でこのセリフを言っている魔王ちゃん。
魔王人グルグルの子供キャラには珍しく何だか色っぽいですよね。
可愛い系キャラのギャップのある色っぽさが良かったです。
ごちそうさまでした！
目元に星がチカチカ元魔王ちゃん
ククリにパーティに入らないかと言われて目元をあらわにした元魔王ちゃん。
顔を隠す魔法で目元に星が飛んでて微妙に見えませんが、それはそれで可愛らしいです。
ちなみに、「いいなぁ あの星」と、ジュジュが羨ましそうにしているのも可愛いです。
ジミナ村の元魔王ちゃん
ククリの家の窓の外に現れた元魔王ちゃん。
ククリとぷかぷかドラゴンの歌を歌う元魔王ちゃんが可愛いですね。
ところで、このシーンを見て思ったのですが、元魔王ちゃんってイルクちゃんに似てると思いませんか？
ククリ（kukuri）と表裏一体のイルク（iruku）との関係と、ククリと元魔王ちゃんの関係って近いものがあるように思うのですが、何か意図的なものがあったりするのでしょうか？
気になるのは僕だけでしょうか？
最後の元魔王ちゃん
今巻の最後のコマ。
「ちがうよ あたしは「元」魔王ね」
そう言う元魔王ちゃんのどや顔っぽい表情。めっちゃ可愛いと思います。
ほんと今巻は元魔王ちゃんで始まり元魔王ちゃんで終わる元魔王ちゃんづくしの内容でしたね。
今巻のギャグ
何となく、今巻は細かいギャグが多いように感じたのですが気のせいでしょうか？
何点か気に入ったものを紹介したいと思います。
目立たない勇者ニケ
今巻の前半、ずっといたのに何もしていない。
だけど主人公として目立つ努力だけはしようとするニケ。
「なんてことだ 見てるだけだった・・ 何も できなかった・・！！」
デキルコの同級生ルーミュのセリフにもグサグサと来ています。
主人公がメインじゃない話で主人公がいるとこういうことになるんですね。（笑）
ギャグというより、その状況が面白かったシーンですね。
トマの存在感
細かいギャグ。気付いた人って少ないのではないでしょうか？
29ページ。「ニケ ククリ ジュジュ キタキタおやじとか」と紹介されていますが、トマだけが「とか」に含まれています。（笑）
僕は連載時に気付いていませんでしたが、単行本で気付いて思わず嬉しくなりました。
外のおさるが言った
何が面白いのかが説明できないけど面白い。
それが魔法陣グルグルの良さだと思うのですが、これもそれを象徴したようなギャグだと思います。
真顔でニケと話していたことを誤魔化すククリが可愛いですね。
ハト時計
ハト時計の前でハトが出てくるのを待ちながら、ニケに早くおねがい玉を探さないととせかされているのに「わかってる いま さがしてる」と生返事。
明らかにハトを探している感じです。
そして一時間後、ニケがそろそろモンスターが戻ってくると焦っていると・・
「来る・・・・・・・！！」
モンスターではなくハト時計からハトが出てくるのを感じ取っているククリが可愛いですね。
しかし、結果的にまさかのハト時計のハトが探し物であるおねがい玉を持っていたので結果オーライでした。
総括
元魔王ちゃん、今巻で一気に魅力が増した気がします。
初登場時は言動もよく分からず、被り物で表情も見えず、何だかつかみどころのないキャラクターでしたが、今巻では魔法でまだ星がチラついているものの素顔を見せてくれて、更に色々な表情も見せてくれて・・
いや、かなり好きなキャラになってきたかもしれません。
今後の元魔王ちゃんの動向に注目していきたいです。
ちなみに、魔法陣グルグルといえば初代グルグルの書評記事を1巻から全巻分書いていこうとしているので、よろしければこちらも読んでいただければ幸いです。
