魔法陣グルグル。懐かしの漫画、書評シリーズ【その1】4巻
勇者さま大好きbyククリな4巻です。(前巻の書評はこちら)
黒い絵本、それがいったい何なのかが気になる所で終わった3巻ですが、その答えはスグに出ます。
2巻3巻と活躍の少なかったククリに神の踊り子の片鱗が見えはじめるところに注目の第4巻!
キタキタおやじの再登場にも注目ですね。
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本作の概要
シュギ村での修行を終え、新たに旅立ったニケとククリは動き続けなければならない恐ろしい呪いにかかった村人のいるアッチ村に立ち寄ります。
そこでモンスター退治をして、黒い絵本を手に入れ、黒い絵本がグルグルの教典だということが判明するのですが、中身は真っ白です。黒い絵本はこれからククリ自身が作っていくことになるようです。
その後、モンスターを退治したニケとククリのもとに謎の少年が現れますが、後にニケのライバルキャラとなるレイドの初登場ですね。
格好良いキャラなのに使う魔法がヘンなのはこの頃からです。
そして妖精の村の小さな山。
久々にザ・ファンタジーといった感じのダンジョンに来ました。
2巻3巻と修行していてあまり活躍の場のなかったククリがヒロインらしく大活躍します。
ニケは主人公ですが、目立ってはいてもなかなか活躍できませんね。(笑)
本作の見所
アッチ村の呪いとダンス大会
「森の中の村かー ボロイな~」byニケ
「ジミナ村といい勝負ですね」byギップル
「でも ないよりマシよ」byククリ
1ページ目早々ボロカスに言われるような田舎にあるアッチ村。
動き続けるしかない呪いにかかった村人たちに魔物退治を頼まれたニケとククリは、ひとまず村のダンス大会に出場することになります。
呪われてないのに呪われた村人のダンスより呪われた感じのニケの踊り(?)に注目ですね。
期待外れなニケのダンスは置いておいて、ククリが可愛らしい踊りを見せてダンス大会に優勝します。
神の踊り子の片鱗その1ですね。
ククリに何の踊りなのかと聞くニケに対するナレーションさんのツッコミが鋭くて面白いです。
「それは勇者に聞きたい」
確かに、ニケの踊りの方が正体不明ですよね。(笑)
なお、ククリが優勝してしまったことで出番も無く去っていくキタキタおやじの影が・・
再登場へのフラグです。
魔物退治と黒い絵本
「おい魔物が来たぜ」
魔除けのお人形の警告とともに現れたのはケベスベス。
ニケをかためてククリにエッチな踊りをさせる悪魔ですね。
ククリにエッチな踊りをさせた以外は全く実害を与えずに、踊りながらグルグルを完成させたククリにやられて退場していった意外と可哀想なヤツです。
エッチな踊り見たさにかつてないパワーで復活したニケも流石です。エロは偉大ということでしょうか?
「魔法とおしり!」
きっぱりとククリに言う潔さは良いと思うよニケ。
ともあれ踊りながらグルグルを描いたククリ。神の踊り子の片鱗その2ですね。
そして村を救ったということでアッチ村の村長から「黒い絵本」を託されます。
あっさり登場したな「黒い絵本」。
黒い絵本から現れた具象気体によって、「黒い絵本」がグルグルの教典だということが説明されました。
ミグミグ族の代表ワンチンが教典を書くのに三日で飽きてしまったので、ククリが自らこの教典を作り上げていかなければならないことになりました。
レイド登場とククリのグルグル
ニケとククリが魔物を倒したというのを聞いたレイドが二人のもとにやってきます。
「もんちゃらへっぴ~ もけもけさ~」
初登場から全力でヘンな魔法を使うレイド。
ククリに格好悪いと言われ、村人たちにも格好悪いと言われ、恥ずかしくなって逃げてしまいました。
その後、ククリが1人でいるところに現れて魔族の仲間になるように誘いますが、ククリに泣かれてしまってまたまた逃げてしまいます。
意外と良いヤツなのかもしれないですね。
「そのころ勇者は・・」
ナレーションさん、ナイスタイミングです。
ククリが大変な時にニケは何をしているんだかって感じですね。
面白いから良いですけど。
ともあれ、レイドとの戦闘でククリがグルグル使いだとバレて早々に村から旅立つことになりました。ちなみに、ククリの三つ編みもここで復活します。
しかし、スグにラピの泉で休憩するニケとククリの前に三度レイドが現れました。
踊りながらだとグルグルが使いやすいということに気付いたククリが、今度も踊りながらグルグルを描いてレイドを撃退します。
神の踊り子の片鱗その3ですね。
踊りながらグルグルを描くククリはとても可愛いですね。
妖精の村とキタキタおやじ再び
月夜の下、神秘的に踊るキタキタおやじと再会します。
なんたる奇遇とキタキタおやじは喜びますが、そういえばアッチ村のダンス大会ではニケとククリの存在に気付かなかったのでしょうか?
ともあれ、ずっとキタキタ踊りの後継者探しをしているイメージの強いキタキタおやじですが、ここで初めて後継者探しの旅に出たことが明言されます。
いくらキャラが立っているとはいえ、あくまでもキタの町の町人でしかなかったキタキタおやじが、物語に絡んでくるメインキャラクターになった瞬間でした。
また、妖精の長老フェイフェイとの会話によってキタキタおやじの名前も明らかになります。
ノコギリ山でのエピソードが、キタキタおやじの活躍に置き換わっているのがキタキタおやじらしくて良いですね。
「妖精村殺人事件 こしみのは見ていた」
妖精の村の山へ魔物退治に向かったニケとククリをひっつけようと画策する妖精たち。
ククリに避けられてキタキタおやじを突き落としてしまいました。
こういう酷い目にあってスグに復帰するキタキタおやじの立ち位置が確立されつつありますね。
いやはや、もっと他に見所はあるはずなのに、キタキタおやじが登場するだけで全部持っていかれてしまいます。(笑)
勇者さま大好きbyククリ
ククリが妖精の短剣を振るったら出てきた旗。
忍ぶれど 旗に出にけり わが恋は
いかなるものと 物言ひもなく
地味に良い短歌です。(笑)
これが出た時のククリは可愛いかったですけど、ちょっと可哀想ですね。
ニケもそう思ったのか、妖精に対して怒ります。
「そこにいるんだろう? 出てこいよ妖精!」
ただ、せっかく格好良かったのに妖精がいたのは逆方向という残念さ。
残念だけど格好良かったぜニケ!
しかし、ククリが逃げている間に魔物の毒でやられてしまいます。
戻ってきたククリはキレてベームベームを召喚し、一瞬で魔物を倒してしまいました。
ベームベームってククリが使う魔法の中でトップクラスに格好良いですよね。
キタキタおやじもそう思っているのか、自分の尻から出た魔法陣であることを強調し、ベームベームの上で踊って、踊りで魔物を倒している気分に浸っていました。(笑)
伝説の剣
妖精の礼拝堂にて、具象気体ワンチンから勇者だけが持つ伝説の剣についての説明を受けます。
自然界4人の王から認められ、4本の剣を集める。キラキラのことですね。
ちょっと身体能力が高い以外は普通の少年でしかない感じだったニケに、初めて勇者らしい設定が付きました。
総括
さて、1巻から4巻まで書評してきましたが、僕は魔法陣グルグルはいよいよ物語が広がりを見せてくる5巻以降からが本番だと思っています。
ここまでで重要なキャラクターの大半は出揃いました。
ますます盛り上がる5巻以降も書評してきますので、よろしければ読んでやってください!
(次巻の書評はこちら)