あるいは 迷った 困った

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『いじめるヤバイ奴(5)』白咲さんの思わせぶりな行動が気になる!(ネタバレ含む感想)

 

この内容で5巻まで到達するとは・・

それに、まだまだ続きそうな雰囲気だとは・・

いや、正直オモシロくてついつい新巻を手に取ってしまうんですけど、それはいじめるヤバイ奴という漫画が持つ圧倒的な個性のなせる技なんでしょうね。

どんなに面白い名作も、どんなに誰にもマネできない個性を放っていたとしても、あまりにも大量のフィクション作品が溢れる世の中にあっては大抵の場合、どこかに似たような作品があるものです。

「〇〇という作品に〇〇な要素を足した感じ」とか「〇〇が好きな人にはオススメ!」とか、そういう感じで既知の作品になぞらえて評価してしまいがちなところ。

しかし、いじめるヤバイ奴には思い当たる既知の作品は存在しません。僕が知らないだけであるのかもしれませんが、相当色々な作品を読んでいる僕も知らないので珍しいことは間違いないでしょう。

だからこそ今まで数多の作家によって積み重ねられたお約束も通用しない部分もありそうで、それなのに独特な個性を広げていけるのは凄いなぁ~と素直に思います。

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本作の概要

仲島くんにとって、自分の身を守ることに直接つながる白咲さんのいじめは最優先事項です。しかし、そこに緑田さんを守ることも並行しなければいけなくなってお疲れの様子です。

そんな中、生徒会副会長による娯楽的ないじめが明らかになります。

仲島くんをいじめ加害者としてさらし者にしようとする生徒会副会長と、それを阻止しようとする仲島くんたちの奮闘が描かれています。

本作の見所

変わりすぎた加藤くん

加藤くんといえば2巻から4巻までにおける仲島くんの対抗馬。言動だけなら白咲さん以上にヤバイいじめっ子でしたが、白咲さんに敗北したことによりいじめっ子としては再起不能なくらいに心が折られてしまいました。

・・が、いくら何でも変わりすぎだろ!(笑)

白髪になり、どこかゲッソリとしていて心なしか体も小さくなっている。表情に覇気は無く杖が無ければ歩けなさそうな満身創痍。

圧倒的な強者感は完全になりを潜めています。

というか、こういうタイプのキャラクターって物語的に敗北した時点でほとんど登場しなくなるか、心強い味方として再登場するかのどちらかのパターンが多いと思うのですけど、まさか心が折られてギャグのように変わってしまった姿でメインストーリーに関わってくるとは意外でした。

ドラゴンボールでいえば「まさかフリーザが仲間に!? ただし上半身だけ」みたいな感じですもんね。(笑)

なんかもう新キャラが登場したくらいの新鮮さで物語に関わってくる加藤くんがマジで面白いです。

生徒会副会長によるいじめ

仲島くんの学校、生徒も教師もヤバイ奴多すぎでしょ・・

なんというか、こういう学園もの作品において白々しいくらいに良いヤツに見えるのに目が笑ってないタイプのキャラクターが登場したら、大抵の場合は何か悪いことしているものですけど、やっぱりやってましたね。

それもいじめの質が陰湿なのにとてもハードな感じ。首謀は副会長らしいですが、どうやら生徒会ぐるみのいじめになっていて加害者が複数いるのは新しいパターンといえますでしょうか。

薩長同盟

生徒会はどうやら自分のいじめのターゲットである緑田さんをいじめている仲島くんが気に入らないらしく、ミスターコンに仲島くんを出場させ、そこでいじめ加害者としてさらし者にしようとしている・・ということを盗み聞きしていた加藤くんから仲島くんに伝わります。

加藤くんの目的は、どうやら騙されていることに気付かずに副会長を信頼している田中くんを助けたいというところにあるようですが、そのために仲島くんには副会長を返り討ちにしてほしいようですね。

「俺が長州の木戸孝允、加藤が仲介役の坂本龍馬、お前が薩摩の西郷隆盛だよ」

田中くんからしたらいじめっ子である仲島くんは許されざる敵ですが、組織的ないじめっ子である生徒会を打倒するための一時休戦を仲島くんは提案します。

仲島くん、加藤くん、田中くん、これまでの物語からどう考えても一枚岩にならなさそうな3人が手を組む展開ですが、これがどのように進行していくのか、まあ生徒会は打倒するのでしょうけど、その後どうなるのか?

その辺が今後気になるところですよね。

いつもと様子が違う白咲さん

1巻から4巻までは、程度の差こそあれ相当に狂気的なヤバさを何かしら見せてきた白咲さんですが、今巻では少々控えめにヤバイです。

・・控えめですと書こうとしたら、ナチュラルに控えめにヤバイと書いてしまった。(笑)

いや、ヤバイことには変わりないんですもん。

「ところで仲島、明日から2日間いじめは休んでいいよ」

見せかけとはいえ、いじめ被害者から加害者に対するいじめ休んでいいよ宣言。普通では聞くことのないパワーワードですね。(笑)

ともあれ、思わず仲島くんも聞き返してしまうくらい意外な展開ですが、仲島くんはいじめをしなくて良い日々を満喫しているものの、白咲さんの行動はむしろ何だか不気味ですよね。

生徒会によるいじめを知った後の行動なのも気になりますけど、一体何を考えているのだか・・

総括

いかがでしたでしょうか?

相変わらず白咲さんが強烈にヤバいですよね・・って言おうとしたら5巻における白咲さんの存在感は若干空気でしたね。(笑)

とはいえ、増えてきた他のキャラクターに食われてしまっているとか、そういうわけではありません。

仲島くんのいじめをお休みして裏側で何やら暗躍しているようなのですが、一体何をしているのかがとても気になるところですね。