『金色のガッシュ!!』の魅力的な人間・魔物ペア私的ランキング
この間まで『金色のガッシュ!!』を全巻レビューしてきたあるいはと申します。
レビューにあたり久々に読み返しましたが、本当に完成度の高い面白い作品ですよね。
非常に多くのキャラクター。人間・魔物ペアが登場するので、読み返すたびに新しい発見があるのが楽しいです。
もともとあまり意識していなかったエピソードを面白いと感じるようになっていたり、今まで特にお気に入りというわけではなかったキャラクターに魅力を感じたり、もちろん今まで良いと思っていたエピソードやキャラクターの良さを再認識したり。
全巻読み終えて、更にレビュー記事まで書き終えた今。個人的にかつて無いくらいに『金色のガッシュ!!』への熱が再燃しています。
そんなテンションで本記事では、『金色のガッシュ!!』に登場する人間・魔物ペアの私的ランキングを紹介していきたいと思います!
「メインキャラクターの一部が含まれていないのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、個人的に好きなキャラクターのランキングなのでその辺はご了承ください。
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- 10.キャンチョメ(フォルゴレ)
- 9.アース(エリー)
- 8.ビクトリーム(モヒカン・エース)
- 7.レイラ(アルベール)
- 6.チェリッシュ(ニコル)
- 5.ブラゴ(シェリー)
- 4.ゼオン(デュフォー)
- 3.ティオ(大海恵)
- 2.コルル(しおり)
- 1.ガッシュ(高嶺清麿)
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10.キャンチョメ(フォルゴレ)
(「金色のガッシュ!!」300話より)
キャンチョメはもともと、ガッシュと同じく弱虫な魔物と認定されていました。
その能力も、トリッキーではあっても決して強くない。
その上弱虫で逃げ腰になりがちではあるのですが、いざという時にはなりふり構わない強さを発揮する勇気の持ち主なのだと思います。
弱い姿を見せる頻度は恐らく作中トップクラスなのですが、それでいて足手まといにはなっていないどころか、要所要所で重要な活躍を見せているのが印象的ですね。
最後には反則的な呪文を覚えることになり、練習試合で清麿・ガッシュという最強クラスのペアに勝利するほどまでに成長します。
そこで少々調子に乗ってしまったあたりは残念なところですが、それを窘めるフォルゴレとのパートナーシップは良かったと思います。
9.アース(エリー)
(「金色のガッシュ!!」283話より)
最初は清麿・ガッシュの敵として登場したエリー・アースペア。
少女であるエリーを主とした一種のごっこ遊びのような変わった関係のペアで、演技っぽさのあるキャラクターだからこそ当初はその内面が見えづらいところがありました。
しかし、徐々にその内面が見え始めてくると、両者ともにとても人情深くて良い奴だってことが見えてきます。
ごっこ遊びのような独特な関係も、最初は優しさから始まったものであることが分かります。
実は、そういう分かりづらい部分のあるペアだったこともあって、もともとはその魅力にほとんど気付けていなかったのですが、今回読み返したことでその魅力を再認識させられました。
8.ビクトリーム(モヒカン・エース)
(「金色のガッシュ!!」117話より)
ベリーメロン!!
アニメ版における声優・若本規夫氏による『ベリーメロン』という中毒性の強いキャラクターソングが印象的なキャラクターとなります。
敵ながらコミカルで楽しいキャラクターだったと思います。
また、完全版の6巻に収録された書下ろしオマケ漫画ガッシュカフェでは、実は1000年前にレイラと行動を共にしていたことや、レイラが石にされたからゴーレンに挑んで自らも石にされてしまったという過去が明らかになり、コミカルなだけではなく情に深いところもある新たな一面を見せてくれます。
人気のある魔物であるにも関わらず人間パートナーのモヒカン・エースの存在感が薄いのがたまに瑕ですが、ビクトリームの個性が強すぎるので仕方ないのかもしれません。(笑)
7.レイラ(アルベール)
(「金色のガッシュ!!」147話より)
魔物の中にはガッシュとよく似ている特徴のある魔物が多いですが、双子の兄であるゼオンは別格としてもレイラもよく似ていると思います。
そういうわけで連載当時から登場する度に何かと目につきやすかったのですが、幼い外見とは裏腹に大人びたところのある魅力的なキャラクターだったと思います。
ゾフィスの手下としての自分の行動が間違っていると自覚的で最初は清麿・ガッシュの味方をするものの、再び石にされる恐怖心から敵対するようになってしまうのですが、清麿の説得でその恐怖心を何とか乗り越えます。
一度は恐怖心に負けてしまったからこそ、それを乗り越えた時の強さが際立つキャラクターで、乗り越えた後は後で実は天然なところもある一面を見せてくれたり、デモルトとの戦いでは最初は委縮する清麿・ガッシュに妖艶な大人びた表情を見せたり。
見た目は幼いのにお姉さん的な印象があるところが魅力的なキャラクターです。
6.チェリッシュ(ニコル)
(「金色のガッシュ!!」235話より)
登場頻度が少ないこともあって、実は読み返している時に「そういえばこんな魔物いたなぁ~」と思ってしまうくらい印象に残っていなかったのですが、何で気付かなかったんだってくらいに格好良いキャラクターだと思います。
考えてみればもともと好きだったレイラと似たところのある魔物なんですよね。
ちょっと姉御肌なところも、恐怖心からガッシュたちに敵対するもののそれを乗り越えて味方になるところも、レイラを彷彿とさせます。
最初はゼオンの雷をチラつかされる度に怯えまくっていたのですが、かつてのチェリッシュのようにと振舞い戦うテッドに触発されて、ゼオンの雷に耐えてガッシュたちに味方するようになります。
テッドたちを守るためにゼオンの雷に耐えて戦う姿は、決してスマートなものではありませんでした。
しかし、それでいて独特の美しさが確かにあって、だからこそチェリッシュのことを格好良いと思うようになりました。
5.ブラゴ(シェリー)
(「金色のガッシュ!!」321話より)
主人公である清麿・ガッシュの最大のライバルであるシェリー・ブラゴ。
本の持ち主であるシェリーはお嬢様風の少女ですが、いかにも戦いに生きている風のブラゴとまるで戦友のような関係を築いているのが印象的でした。
最初は圧倒的強者ではあっても、しかし圧倒的強者でしかなかったブラゴが、シェリーと共に魔物の王様を巡る戦いを生き抜くことで徐々に王としての風格を身に付けていく様子は、清麿・ガッシュの成長とはまた違った魅力があったような気がします。
『金色のガッシュ!!』に登場する魔物は、可愛らしかったりどこか胸に熱いものを秘めていたり、そういう魔物が多いような気がしますがブラゴの場合はちょっと珍しいくらい渋いというか、ハードボイルドな雰囲気があったと思います。
なのであまりパートナーであるシェリーに対して優しさを見せるようなこともなかったのですが、だからこそ最後の最後にシェリーに示した感謝に胸が熱くなります。
4.ゼオン(デュフォー)
(「金色のガッシュ!!」269話より)
人間パートナーであるデュフォーも、ガッシュのパートナーである清麿の対比というか、上位互換のようなキャラクターですね。
作中の序盤から「ガッシュに似た魔物」としてミステリアスな強者として描かれていました。
ガッシュに対して大きな恨みを抱いていたのですが、実はそれが誤解であったことに徐々に気付いていく様子が印象的でした。
絶対的な強者でありながら、ある意味ではコルル並みに魔物の王様を巡る戦いに振り回されていたのかもしれません。
清麿・ガッシュに敗れ、「兄は愚かだった」と和解するシーンは作中でも指折りの感動シーンとなります。
3.ティオ(大海恵)
(「金色のガッシュ!!」38話より)
『金色のガッシュ!!』には非常に魅力的な女性キャラクターが人間・魔物問わず多数登場しますが、メインヒロインが誰なのかといったら間違いなく大海恵・ティオのペアだと思います。
最初は魔物の王様を巡る戦いに対して、魔界で仲良くしていた相手ですら信用してはいけないと、自分で自分を追い詰めるような精神状態に陥っていたティオが、清麿・ガッシュというやさしい王様を目指して仲間を意識するようになるシーンは感動的です。
そう。システム的に仲間という概念が通常入り込むはずのない魔物の王様を巡る戦いにおいて、初めて仲間になったのが大海恵・ティオなんですよね。
普段はわりとヤンチャで、首絞めティオなんて物騒なあだ名が付けられるくらいですが、守る力に特化していて強力な盾を駆使する姿からは尊さすら感じ取れることもあります。
また、清麿がガッシュの赤い本を託したことがあるくらいに、清麿・ガッシュに信頼されているキャラクターでもあって、まさにメインヒロインといったところです。
2.コルル(しおり)
(「金色のガッシュ!!」318話より)
『金色のガッシュ!!』という作品の根幹を作り上げたといっても過言ではないのがしおり・コルルとなります。
実は作中序盤の邂逅編において、数話程度の短めのエピソードで清麿・ガッシュが戦ってきた人間・魔物ペアの内の一組でしかありません。
しかし、主人公である清麿・ガッシュが魔物の王様を巡る戦いにおいて最終目標とするやさしい王様になることを決めさせるキッカケを作った重要な魔物でもあります。
コルルの一件があったからこそ、清麿もガッシュも魅力的な主人公であり続けた。
もっと言うと『金色のガッシュ!!』を名作漫画にまで押し上げた縁の下の力持ち的なキャラクターだったのではないかと思います。
その証拠に、クリア・ノート編の最後でガッシュの本が金色になった時も、ここぞという場面で登場していましたね。
ちなみに、コルルについてはこちらの記事で語りつくしているので興味がある人は読んでみてください。
1.ガッシュ(高嶺清麿)
(「金色のガッシュ!!」319話より)
いわずと知れた主人公ペアですね。
人間パートナーである清麿は、最初こそ少し鬱屈としたところのある天才少年でしたが、ガッシュの影響で非常に人情的な好青年・・というか少年になりましたね。
そしてガッシュも、最初こそ記憶喪失で自分が魔物であることすら忘れていたくらいなのですが、コルルの一件からはやさしい王様を目指して一心不乱に邁進します。
日常的には全く普通の幼児という感じなのですが、いざ戦いになると、それもコルルの一件を思い起こさせる許せない相手との戦いになると、決して曲がることの無い一本筋を貫き通す心の強さを発揮します。
目指しているのはやさしい王様で、考えようによってはやさしいだけで本当に王様になれるのかとも思うのですが、それでも初心を貫き通し、しかも実現してしまうところに格好良さがあったような気がします。