あるいは 迷った 困った

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『八雲さんは餌づけがしたい。(8)』隣の男子高生に合鍵を渡す未亡人ってどう?(ネタバレ含む感想)

 

ちょっと普通ではお目に掛かれないような料理が描かれている漫画も飯テロ度は高いですが、八雲さんは餌づけがしたい。に登場する料理は八雲さんが家で作っているものばかりで自分でも作れてしまいそうなものが多いこともあって、飯テロ度はより高いかもしれません。

そろそろサンマの季節ですね~

いや、この8巻を読んでから無性にサンマが食べたくなってしまって。(笑)

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本作の概要

八雲さんがついに大和くんに部屋の合鍵を渡してしまいます。

大和くんは大和くんで、友人の結婚式に向かう八雲さんを見てとんだ勘違いをしてしまったりしたものの、どんどん親密になっていく様子が伺えます。

というか、毎日食事を共にしていたらそりゃあ仲良くなりますよね。

警戒心の薄さが親密度の高さで、一緒に食事する関係というのはそもそも警戒心を薄めるモノなので当然と言えば当然なのかもしれません。

本作の見所

のこりものバイキング

料理が上手な八雲さんも、さすがにいつでも完璧に大和くんを満足させるのは難しいようで、白米とおかずの配分を間違えてしまった大和くんを満足させるおかずが尽きてしまいました。

「人様に出すようなモノじゃないんだけど・・」

そういうわけで八雲さんが出したのは、ご飯のお供的な残り物一式でした。

まあ、一応はお客様の大和くんに出すにはさすがに失礼だと思って躊躇してしまっているようですが・・

「なんか・・遠征先のホテルの朝食バイキングみたいでテンション上がります!」

と、大和くんは嬉しそう。というか、ご馳走になっている身で贅沢は言えないですよね。(笑)

というか、成長期の男子のとっては白米こそメインで後は白米を美味しく食べるためのモノというところが実際問題あると思うので、そりゃあ大和くん喜びますよね。

これは料理好きの女性である八雲さんには、分かっていても理解しづらい感覚なのかもしれません。

僕も10代の頃は白米に合いそうなものは何でも合わせて、いくらでも白米を食べたものです。今思うと考えられない所業ですけどね。(笑)

大和くんの食べ方を見ていると、特にスポーツをしていた男性なら昔を懐かしむことになるのではないかと思います。

八雲さんちの肉じゃが

八雲さんは餌づけがしたい。は一応、家庭料理を主題としたグルメ漫画だと思っていますが、それだけに8巻まで肉じゃがが登場していなかったのは少々意外かもしれませんね。

家庭料理の代表格のイメージも強い肉じゃがですが、他の料理と比べると突出したところが無いような気もして個人的にはあまり好きではないのですけど、だからこそ家庭料理の基礎的な扱いの料理なのかもしれません。

しかし、八雲さんの肉じゃがは少々特殊みたいですね。

ちょっとすき焼きっぽさがあるようです。というか、肉じゃがとすき焼きの違いってジャガイモの有無くらいでそもそも似てますよね?

大和くんは牛丼っぽく食べていましたが、この食べ方も男子であれば真っ先に思い浮かぶ肉じゃがの食べ方って感じで、読んでたらお腹が空いてきます。

トナリのキレーなオネーサン

これはたまにある食べ物が絡まないエピソード。

スーツ姿の何だか格好良い人にエスコートされているドレス姿の八雲さんを大和くんが見かけて、イライラと上の空になってしまうという微笑ましいお話ですね。

まあ、結論から言えばスーツ姿の何だか格好良い人は八雲さんの友人の女性で、八雲さんがドレス姿だったのは友人の結婚式に一緒に向かったからだったという分かりやすいオチなのですが、無意識にアパートの前で八雲さんの帰りをずっと待ってしまっていたりする大和くんの、無意識に八雲さんを好きそうな感じが可愛らしいですね。

なんというか、中高生くらいの男子って二十代くらいの女性に対して地味に憧れがあるものだと思いますが、そういう部分が表れているなぁと思いました。

CLOUDY HEART

八雲さんは餌づけがしたい。という漫画の根幹は八雲さんが大和くんにご飯を作って食べさせてあげるというもの。

このエピソードでは大和くんの野球の試合の応援に来た八雲さんがお弁当を作ってくるといういつものような感じなのですが、大和くんにファンの女の子がお弁当を渡してそれを大和くんが食べているところを八雲さんが目撃して、そのまま帰ってしまうといういつもとは違う流れです。

「そっか、もうこういう試合にはお弁当作ってきてくれるファンの子いるよね。いるよねぇ、そりゃそーだー」

こういう場合、お弁当を作ってもらう側は普通にありがたいもので大和くんも当然そうだったと思いますが、作ってくる側の方が何だか遠慮気味になってしまうという気持ちも分からなくないですね。

モヤモヤとしながら夕方寝過ごして、いつもの晩御飯を大和くんに作ってあげることすら忘れてしまうくらいショックだったのでしょうか?

「大和くんのほうが大人じゃん! なんかすっごい私子供っぽいことした気がする・・」

疲れているはずなのにお弁当箱をピカピカに洗って返してくれた大和くんの大人な反応に自己嫌悪する大和さん。

年下相手に自分より大人っぽいと感じた時って個人的にはかなり相手を意識してしまうポイントなのですが、もしかしたら八雲さんもそうだったのかもしれません。

なんとここで、もうこんなことが無いようにと大和くんに部屋の合鍵を渡してしまいました。

私のストレートボール

やっぱりお好み焼きはオンザライス!

「ヤベェ・・麺もあるンすか」

その上やきそばまであるときたら・・

炭水化物×炭水化物×炭水化物。

糖質激ヤバだけどこんなの美味しいに決まっている組み合わせですね。

僕は大阪出身なんですけど、広島風お好み焼きも実のところ同じくらい好きで、もちろんオンザライスが基本だと思っています。

物珍しさこそありませんが、食欲をそそられる度で言えば8巻で最大だったかもしれません。

さくらの大運動会!

大和くんの妹さくらの運動会に一人観戦に訪れるほど馴染んでいる八雲さん。

「ウチの家族はどれだけ八雲さんにメーワクかけるんだ」

確かにその通りなんですけど、今どきこういう距離の近い他人っていいなぁ~とも思いますよね?

いや、実際問題面倒くさいなぁ~と思ってしまう気がしますけど、たまにはこういう人間関係が羨ましく見えてしまうこともあります。

八雲さん、いつもは大和くんに料理を作っているので男子が喜びそうな食事が多いですが、運動会のお弁当は珍しく可愛らしい女子っぽいお弁当でした。

こういう料理もいけるんですね八雲さん。

三度の飯よりサンマがお好き?

サンマって食べようと思わなければ徹底的に食べないところがあって、実は個人的には数年ほど食べていないのですが、このエピソードでは八雲さんと大和くんが大量にサンマを食べまくっていて、なんだか久しぶりにサンマが食べたくなってきました。

「だからこそ誰よりサンマを知りつくしてると自負してるほどサンマが大好きなのです!」

大和くんは何でも食べるし、八雲さんだって自分の作った料理をいつも美味しそうに食べているものの、あまり自分の嗜好について語ることは無かったような気がしますが、サンマに対しては並々ならないこだわりがあるようですね。(笑)

また、大和くんは大和くんで意外な姿を見せています。

いつもはガッツいてご飯を食べる大和くんですが、サンマはとても上品に食べられるようです。なんでも母親の教育のたまものなのだとか。

「でもガキの頃は父親の真似して頭も骨も全部食ってましたけどね」

しかし、もともとはなんともワイルドな食べ方をしていたようです。(笑)

サンマってそんな全部位食べられる魚なんでしたっけ?

「頭から全部・・かぁ・・」

気になって大和くんが帰った後に試してみる八雲さんも面白いですね。

意外にも満足したようです。

総括

いかがでしたでしょうか?

八雲さん、ついに大和くんに自分の部屋の合鍵まで渡してしまうのですが、八雲さんがどういうつもりなのか気になるところですね。

大和くんは大和くんで、分かりにくそうなのに分かりやすい反応で、八雲さんのことを明らかに意識はしているようです。

ひとまず八雲さんが大和くんにご飯を作ってあげるという独特の関係性は継続していくようですが、そろそろ八雲さんと大和くんの関係の行く末が気になってきますよね。