あるいは 迷った 困った

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『魔法陣グルグル2(11)』ちょっとホラーな物語と輝くトマの感想(ネタバレ注意)

 

今度の魔法陣グルグル2は、グルグルでは珍しいちょっとホラーなエピソードになります。

悪霊の館とか、今までのグルグルには無かった雰囲気ですが、これはこれで良いですよね!

普通にちょっと怖い感じのコマもあったりしますけど、そこはギャグファンタジー

いつものグルグルっぽさも健在です。

元魔王ちゃんもレギュラー化してきた感じですが、まさかタテジワネズミとパーティを組んで冒険しだすなんてって感じで、先の読めない展開が素晴らしい。

今までで最も輝いているトマにも注目です!

ガンガンオンラインにくさったトマの登場する第72章が公開されるや否や、一部界隈でトマの輝きについて盛り上がりましたしね。(笑)

 

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本作の概要

アッタノカの東にあるというドラゴン時計を求めて、こわい話の産地として有名なコワイヤ村をニケたちは訪れます。

ゴスニアの丘にある悪霊の館と呼ばれる呪われた館。

ニケたちは怖がっていますが、今巻の冒険の舞台の中心はこの悪霊の館になります。

悪霊の館ではいつも通り魔物や悪魔に襲われるニケたちですが、これらの敵の攻撃がまたホラーじみている。

普通に怪奇現象のようなことも多発していて、いつものグルグルとは雰囲気がちょっと違いますね。

本作の見所

夢配達獣

前巻ラストで魔王討伐隊に囲まれていた元魔王ちゃん。

そこをアバイジャが助け出すのですが・・

「あたしと向こうどっちにつくか迷ってたんでしょう」

「もういいからバイバイ」

元魔王ちゃん、不機嫌になってアバイジャを処分しようとします。

「そこそこ出番もあったのに、オレの人生パッとしない小ボスで終了かぁ~っ!!」

グルグルキャラ特有のやられる時に妙に余裕がある感じ、嫌いじゃないです。(笑)

ただし、処分というよりは罰という感じで、下半身がおかしな四足歩行の獣になってしまい、胴体には「夢配達獣」と文字が記されてしまいました。

おかしなケンタウロスの誕生です。

しかし、この夢配達獣。意外に活躍しています。

「ここにきたくて困ってたんだけど、ちょうどこれがすごい走ってたからバッとつかまえて乗せてもらったの」

そういうわけで、ジュジュがニケたちに合流するのに一役買うことになりました。

コワイヤ村と悪霊の館

明らかにホラー系の苦手そうなククリがいますが、今回の舞台はホラー全開。

「ようこそコワイヤ村へ・・単なる村のジジイのヘルジェイカーです」

ニケもツッコミしていましたが、見た目も名前も単なるジジイではありません。(笑)

こわいが誉め言葉になるコワイヤ村。ホラー話は産業であり、このジジイも本名はポッコロで、怖い雰囲気を作っているということなのかもしれませんね。

実際、ニケたちが目的を告げた後には普通に案内してくれたり、オンオフのスイッチが切り替わっているような感じです。

そして、ヘルジェイカーに案内されてやってきたのが・・

「その昔、幻の秘宝「ドラゴン時計」を所有していた王家の一族がいた。しかし千年に一度現れるという邪悪なドラゴンの呪いを受け一族は謎の死をとげてしまったのだ!」

悪霊の館です。

いやはや、グルグルでこういうホラーな雰囲気は珍しいですよね。

怪奇現象じみたエピソードが全くなかったわけではないけど、ここまで純粋にホラーって感じは初めてだと思います。

悪霊の館が普通にホラー

小手調べってわけでもないでしょうが、ジュジュの問いかけに答えて館の主人と思われる幽霊がククリの背後に現れたり、まさにお化け屋敷です。

この幽霊、キタキタおやじの踊りにかき消されたせいで怖さが半減しているあたりがグルグルらしいところでした。(笑)

そういえば、初代グルグルのきりなしの塔にいた人形も若干ホラーでしたが、キタキタおやじに叩き落とされて怖さが半減していました。今回もキタキタおやじはそういう所があります。

ククリとジュジュに館の一族の姉妹が乗り移ったり、こういう所もホラーですよね。

年齢的には年下であるはずのジュジュが姉で、年上のククリが妹になっているところが気になりつつもそんな感じだよねって思いました。

登場する魔物の雰囲気も攻撃方法もホラーチックだし、思い返せばストーリー的には相当ホラー要素が強いのですが、いつも通りギャグファンタジーしてるのでそこまで怖さを感じさせないのがグルグルクオリティーって感じですね。

個人的には、魔法陣グルグル2に入ってからのエピソードとしてはかなり好きな部類に入ります。

トマが輝いている!

悪魔さんかくぼうしの攻撃でアンデット化し、「人獣くさったトマ」になってしまったトマ。

「ちょっとかっこいいな! 今までで一番輝いてるぞトマ!!」

攻撃を受けている最中ではあるのですが、このトマが実際に輝いていた。

僕は今まで初代グルグルのレビュー記事を全巻分書いてきたのですが、そういえば登場頻度が多いわりにトマの活躍ってあまり書いた覚えがありません。

だって地味なんだもん。(笑)

だけど今巻のトマは本当に輝いていました。

ガンガンオンラインにこのトマが登場する第72章が公開された後、多くの人が「人獣くさったトマ」のイラストを描いていたり、トマでここまで盛り上がるかってくらい盛り上がっていましたしね。

かっけ~感じになっても攻撃手段は地味なアイテム攻撃ってところがトマらしいところです。(笑)

キタキタドレスアップ

館を探索中、ジュジュが発見したのは館の一族の妹「リミートのぼうし」。

「やめて! 捨てないで!!」

怖がって捨てたがるククリを制止する声。誰が言っているのかと思いきやキタキタおやじで、珍しくククリがイラっとしていました。(笑)

まあ、「ものは大事に」ってキタキタおやじの言うことは正論なんですけどね。

しかし、その後見つかる大人サイズの衣装をキタキタおやじは、次々と身に付けていく羽目になります。

「ものは大事に」って言った手前なのですが、こういう余計なことを言って酷い目にあうのは初代グルグルのモゲルとのやり取りが思い出されますね。

いや、服を身に付けているだけで酷い目は言い過ぎかもしれませんが、デザインが微妙な上にサイズがピチピチで苦しそうなのでそれなりに酷い目に合っているのかと。

衣装がきつすぎてキタキタ踊りを踊ることを躊躇しかける珍しいキタキタおやじが見られますよ!

今巻の元魔王ちゃん

今巻、ニケたちが悪霊の館を冒険している最中も、幕間的な感じでずっと元魔王ちゃんの動向が描かれていました。

前巻で完全に好きなキャラクターの一人になったので元魔王ちゃんが活躍するのは嬉しいです!

今回は魔王ゴッコで遊んでたタテジワネズミと合流し、元魔王ちゃんを元魔王だと気付いていないタテジワネズミに強引に仲間に引き入れられ、パーティを組んで行動しているのが地味にシュールで面白かったです。

ほほを赤らめながら元魔王ちゃんの素顔が知られない魔法を欲しがるタテジワネズミに、何だかんだ言いながらも魔法をかけてあげる元魔王ちゃんのコンビが何だか愛嬌があって好きになってきました。

いや、タテジワネズミといえば初代グルグルの初期の初期から出ていた魔物なので、それが比較的新しい元魔王ちゃんと行動をともにしているってのが単に感慨深く思っちゃうってのもあるかもしれませんけど。

あれ~、タテジワネズミってこんな良いキャラだったっけってなりました。

そして、タテジワネズミの色違いのブルーノラットが登場し、一瞬元魔王を小娘と侮りかけるブルーノラットに向けた上目遣いの視線が何か良い。

元魔王ちゃん、グルグル使いで子供なんだけど、時折色っぽい感じの表情を見せるところが魅力的ですよね。

グルグルの他の女の子キャラにはあまりいないタイプだと思います。

総括

いかがでしたでしょうか?

今巻は最初から最後までちょっとホラーなグルグルで、トマの輝きがファンの間ではちょっとした話題になったりもしましが、個人的には元魔王ちゃんの表情が、文字通りの意味でも内面的な意味でもどんどん見えるようになってきている点に注目したいです。

いや、なんでって言われるとうまく説明できないんですけど、なんか好きなんですよね。

元魔王ちゃん。

グルグルで一番好きなキャラクターがジュジュだってことは思い出補正の効果が甚大なので全くブレようがないんですけど、元魔王ちゃんもメッチャ魅力的なキャラクターだと思うんですよね。

今後、もっと活躍していってほしいと思います!

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