実はドラゴンボールの神龍は、現代日本の社畜的なキャラクターである説
『ドラゴンボール』に登場する「どんな願いも ひとつだけかなえてやろう」とか凄まじいセリフを平然と発するでかい奴。
そう。神龍(シェンロン)です。
『ドラゴンボール』という名作のタイトルにもなっているドラゴンボールから呼び出される巨大なドラゴンですね。
宇宙規模の戦いを繰り広げるバトル漫画のイメージが強い『ドラゴンボール』ですが、もともとは神龍に至る冒険譚こそが『ドラゴンボール』だったはずで、そういう意味では神龍がいなかったら『ドラゴンボール』という名作は無かったのかもしれません。
そう考えると神龍は、日本の漫画の歴史においてもかなり重要な位置にいるキャラクターなのかもしれませんね。
そんな神龍ですが・・
実は現代日本の社畜的なキャラクターなのではないかと思うのです!
何故そう考えるのか?
本記事ではそのことを考察していきたいと思います。
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神龍とは?
知らない人もいるかもしれないので、まずはおさらいしておきましょう。
神龍とは、日本の漫画を代表する作品の1つである『ドラゴンボール』に登場する、7つのドラゴンボールを集めたら呼び出すことのできるドラゴンで、どんな願い事でも1つだけ叶えてくれるありがたい存在です。
また、ナメック星のポルンガや、『ドラゴンボールGT』の究極神龍。最近では『ドラゴンボール超』の超神龍などなど、神龍にも色々と種類があります。
呼び出すためのドラゴンボールの大きさやデザイン。神龍自体の能力や願い事を叶えることのできる数にも違いがあり、同じノーマル神龍でも作成者によって能力が違ったりします。
『ドラゴンボール』に登場する初代ヒロインであるブルマの手によって作られたドラゴンレーダーで、比較的簡単にドラゴンボールを探し出すことができるようになっているものの、ドラゴンレーダーが無ければ7つ全部集めるのは至難の業であるはずです。
つまり、本来であれば作中から受ける印象ほど気軽な存在ではなく、もっと伝説的な存在であるはずなのが神龍というキャラクターとなります。
実際、『ドラゴンボール』には多くの神々が登場し、神龍はあくまでも神々の配下の位置づけのキャラクターのはずですが、威厳だけで言えば作中トップクラスですね。
神龍は現代日本の社畜的なキャラクター説
さて、そんな神龍がなぜ現代日本の社畜的なキャラクターであると考えるのか?
それは、神龍って意外と本音と建て前を上手に使い分けて、最初は大きなことを言って威厳を保ちつつも、冷静に自分の能力を分析してできないことはできないと堂々と言うような所があって、その姿がちょっと仕事のできる企業戦士と被るような気がするからです。
僕以外にも薄々そう感じている人は多いのではないでしょうか?
しかも、それでいて仕事をやり切ったら、ドヤ顔で別れを告げて1年間のリフレッシュ休暇。
もしくは転職を繰り返す若者でしょうか?
神龍のセリフをサラリーマン的な言い回しに置き換えてみたらわかるのですが、思いのほか違和感が無くて面白いですよ!
神龍のセリフを社畜の言動に置き換えて検証
いつも同じようなことを言っている印象のある神龍ですが、意外とセリフにはバリエーションがあります。
ピックアップして社畜的なセリフに置き換えてみました。
少々強引な部分もあるかもしれませんが、大きくは外していないつもりです。
セリフごとに添えている僕の意見には、風刺というか愚痴というか「何言ってんだコイツ?」みたいに思われるようなことも混じっているかもしれませんが、その辺は一個人の意見なので生暖かい目でスルーしてもらえると幸いです。
もっとも代表的な神龍のセリフ。
「できる」「やります」を安易に言ってしまう企業戦士って意外と多いんですよね。
自分一人なら良いけど、部下や後輩がいる人がコレを安易に言ってしまうと周囲に迷惑が掛かったりすることもあるのでやめて欲しいものです。
自分にできないことを頼まれると鬱陶しいですが、自分にできることを頼まれたら嬉しいものです。
社畜というのとはちょっと違うかもしれませんが、人間臭さを感じた神龍のセリフ。
「そして生き返った」と淡々と言っているけど、「たのんでくれた」という部分に微妙に感謝が現れていて、それが照れ隠しのようにも見えますね。
説明責任を他者に押し付けるのは、社会人ならかなりよくある話なのではないでしょうか?
僕も、いつも押し付けたり押し付けられたりしています。(笑)
願いを聞く前に先回りする神龍。
話を最後まで聞かない社会人って結構多いですよね?
話の先が読めたら、何故か自分で言いたくなるのだと思いますが・・
だけど、人の話を遮っといて「いや、そうじゃなくって」って言うと「じゃあ何なんだ。早く言え」とか返してくる人は嫌いです。
「何でも願い事を叶えてくれる」って言ったよね!?
定型句を常用しているとこういうことになります。
この場合、社畜の人も最初に「何でも言ってください力になります」的なことを言っているのだと思います。
よくあるのはリーダー的な立場の人が、配下の人を安心させるために言っているような気がします。
「可能な限り」と少々謙虚になっていますね。
一つの仕事に対して、できなかった部分を「ここまではできた」と強調して誤魔化す常套手段です。(笑)
そしてフォローも忘れない。
この場合、神龍も中途半端に願いを叶えちゃったけど100%は叶えられなかったから、特別サービスと言いつつフォロー的な意味合いの特別サービスだったのかもしれませんね。
黙りこくったお客さんに対するような神龍の態度が人間臭いですね。
一人置いてけぼりでお客さん同士で話し込んでしまったりした時、なかなか割り込みづらい感じがしますが、神龍の呼び出した者に対する態度も似たような所があります。
願いを変更されてホッとしている神龍が、仕様を変更されてホッとしているサラリーマンと重なります。
可否だけ答えとけば足りるのに、ついつい余計なことを付けたしちゃうんですよね。
神龍も「力の差とは無関係だから」と余計なことを付け足しています。
神龍症候群
ここまで読んでくれた人には、神龍が現代日本の社畜的なキャラクターだということが何となく伝わったのではないでしょうか?
僕は、社会人2~3年目の頃にそう思い始めて、まるで神龍のようなサラリーマンを見ては勝手に「神龍症候群(シェンロンシンドローム)」だと揶揄したりしていました。
神龍的な社畜って、ただただ仕事に前向きで真面目な人じゃないか。そんな人を病気に例えるとは何事だ!
そんな風に怒る人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
平社員レベルなら「ただただ仕事に前向きで真面目な人」で済むのですが、罹患者が偉い人になってくると話が変わってくるのですよ。
責任ある立場の、多くの部下を持つ人が神龍症候群に罹っている場合、その人の「できる」「やります」という言葉が跳ね返ってくるのはその人の部下達になってしまうのです。
もちろん、そういう責任ある立場の人には安易なことを口にする人は少なくなってきますが、中には部下のことを自分の手足のように勘違いしていて、自分の「できる」「やります」という言葉の責任を押し付けるような人も存在するのです。
そして、これが経営者レベルの人が罹患した場合はブラック企業の完成ですね。
つまり、立場によっては周囲に迷惑をかける可能性を秘めているので、僕はコレを直すべき病気であると考えるのです。
僕が言いたいのは、
「できる」「やります」という言葉を即答できないことを格好悪いと考えるのはスグに止めましょう!
どうしても即答したいなら、それだけの実力を兼ね備えてからにするべきで、とりあえず答えて後から考えるのは愚の骨頂です!
ということです。
もちろん、仕事に前向きで真面目である人を否定するつもりはありませんが、特に部下や後輩を持つ人は周囲への影響を考えるようにしてほしいものです。