2019年度の囲碁界は仲邑菫を筆頭に女流棋士に注目ですね!
いよいよ明日!
2019年の4月1日は、ついに新元号が発表されるということで、日本中がそのニュース一色に染まることが予測されます。
ついでにエイプリルフールということで偽情報も出回りそうですね。(笑)
しかし、個人的には2019年度にデビューする囲碁の新初段の棋士たちへの興味の方が大きくて新元号は二の次だったりします。
1月5日には国内最年少入団を果たす仲邑菫先生のニュースが話題になりましたが、そんな仲邑菫先生を筆頭に、今年は新初段の棋士たちには注目したい棋士が多いからです。
囲碁が好きだとはいえ、新初段のプロ棋士にまで注目することはあまりないのですけど、今年度は事情が違います。
最年少デビューすることになる仲邑菫先生は囲碁を知らない人にも名前が認知されているくらい話題になりましたが、その仲邑菫先生を筆頭に今年の新入段者には注目すべき点が多いんですよね。
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増える女流棋士
女流特別採用推薦が制定されたこともあり、8人もの女流棋士が誕生します。
新入段者の過半数が女流棋士という珍しい事態ですが、これは今後数年で女流囲碁界が盛り上がっていくことが予想されますね。
ところで、囲碁が好きな人にとっての関心ごとって色々あると思います。
井山先生が七冠になる前は囲碁界初の七冠同時制覇が大きな関心ごとでしたし、アルファ碁の登場以降は囲碁AIへの関心が一気に高まりました。
ですが井山先生は既に二度も七冠を達成されましたし、囲碁AIへの関心も一時期よりは収束傾向にあります。
ということで一番の関心ごとといえば、やっぱり日本が中韓と対等に戦えるまでに強くなることでしょうか?
そんな感じで最前線に興味が行きがちですが、女流囲碁界の盛り上がりにも注目していきたいところです。
日本の女流囲碁界は、謝依旻先生の一強時代が長かった印象がありますが、藤沢里菜先生に上野愛咲美先生と、次々と有力な棋士が登場しています。
女流棋士が三大リーグを戦ったり、七大タイトルに挑戦、果ては獲得したりなんかする未来も見てみたいと思うのですが、有力な女流棋士が活躍するたびに少しずつ現実味を増していきますよね。
とはいえ、現実はまだ少し遠いような気もします。
やっぱり女流棋士の方が華やかではあると思いますけど、囲碁が好きな人はよりハイレベルな対局を見たいもの。どんなに女流棋士が華やかでも、人気は一見冴えない(失礼)男性棋士の方に集まります。
そんな中、数多くの女流棋士が誕生することは、女流棋士の活躍の可能性が増えることを意味します。競争も激しくなるでしょうから、全体のレベルも上がるかもしれません。
そうなれば、女流棋士が七大タイトル戦に名前を連ねる未来も遠くないような気がしてきます。
それに考えてみれば、これは一番の関心ごとである日本が中韓に追いつくことの遠因にもなるかもしれませんよね?
そうなれば囲碁に興味を持つ人も増えるでしょう。(増えたらいいなぁ~)
そうして囲碁が普及していけば、競争も激しくなりレベルも上がっていくのではないかと思うのです。
というか単純に囲碁が普及したら嬉しいですしね。(笑)
ともかく、数多くの女流の新入段者がいることには、そういう意味で見出せるような気がしたのです。
では、そんな新入段者の中から特に注目したい棋士を紹介していきたいと思います。
いずれも血縁者にプロ棋士がいる先生たちです。
特に注目の棋士
仲邑菫
1月5日に英才特別採用推薦棋士としてプロ棋士に内定した仲邑菫先生のことが大きく報道されました。
英才特別採用推薦棋士が何なのかは以下の記事に書いてます。
囲碁を知らない人って、国民栄誉賞を受賞した井山先生クラスでもギリギリ知っているかどうかって感じでしょうから、あそこまで大きく報じられた仲邑菫先生。
注目度だけなら断トツであることは間違いありませんね。
プロ棋士内定が発表された直後には井山先生と記念対局したり、通常の入段前の棋士の注目のされかたではありませんね。
井山先生との対局については以下の記事に書いてます。
その後も、崔精九段、曺薫鉉九段、黒嘉嘉七段と、そうそうたる棋士と対局しています。
しかし、いずれも相手が悪すぎましたね。
積極的な打ち方で仲邑菫先生の強さは感じられるものの、明らかに力量差がありそうなことは素人目にも見て取れました。
井山先生との対局も打ち掛け(引き分け)とはいえ、内容的にはかなり井山先生側が良かったと思います。
とはいえ10歳未満の新人ということを考えたら十分な戦果だったのではないでしょうか?
というか、9歳の女の子がこんなメンバーと対局して勝利した、互角の勝負を繰り広げたとか言われたらさすがにビビるわ~(笑)
少し心配なのは、こんな大きく注目されている中、現時点では明らかに格上の棋士と公開で対局させられ、しかも敗北し続けている仲邑菫先生の精神状態。
大人でもツライ状況だと思いますが・・
デビュー戦もまた大きく注目されることが予想されますが、日本棋院は仲邑菫先生を祭り上げるだけではなく、ちゃんと守ってもくれていると信じています。
英才特別採用推薦棋士という制度は画期的ですが、良い意味でも悪い意味でも、仲邑菫先生の今後次第で在り方を問われることは間違いありませんからね。
上野梨紗
囲碁界には万波姉妹や向井三姉妹など、姉妹棋士が多いですが新たな姉妹棋士が誕生しました。
上野梨紗先生の姉は、現在女流タイトルも保持する上野愛咲美先生。
男性棋士に混じっても活躍できそうな有力株の一人ですね。
そんな上野愛咲美先生の妹さんとあって、高い実力が期待できそうな棋士ですね。
しかも、仲邑菫先生ほどではありませんが、12歳という至上3番目の若さでの入段です。
入段時の年齢だけなら姉の上野愛咲美先生すら上回っているのも、入段時の年齢が全てではないと分かってはいても期待してしまう要因になりますよね。
ちなみに、姉の上野愛咲美先生はよくハンマーを振り回すような攻撃的な棋風であると称されますが、師匠の藤澤一就先生によると妹の上野梨紗先生もまた違ったタイプの攻撃的な棋風だそうです。
羽根彩夏
親子三代にわたってプロ棋士といえば、藤沢秀行先生、藤澤一就先生、藤沢里菜先生が有名ですが、親子三代が現役という棋士が初めて誕生しました。
父は言わずと知れた平成四天王の羽根直樹先生。
祖父は元王座の羽根泰正先生。
唯一の親子で七大タイトル経験者という羽根親子の孫世代が羽根彩夏先生です。
顔は完全に父親似だと思いますが、実力の方はどうかという所が気になるところですね。
ちなみに、仲邑菫先生も父親はプロ棋士なので、羽根彩夏先生と合わせて二世棋士が同時に2人誕生したことになるのですが、興味深いのはこの2人の父親。
仲邑信也先生と羽根直樹先生の2人も同期入段なのです。
親子で同期入段というのは、さすがに今後そうそうなさそうですね。