『八雲さんは餌づけがしたい。(6)』大和クンの男子高校生らしい一面にも注目の最新巻の感想(ネタバレ注意)
世話好きで人に料理を振舞う通称「餌づけ」が趣味の未亡人。
そんな八雲さんが魅力的な『八雲さんは餌づけがしたい。』の最新巻が半年ぶりに発売されました。
どうやら一部で初期の頃からの絵柄の劣化が指摘されているようですが、僕の場合はよっぽど酷い絵でもない限りは、1-9で内容重視なのでそこまで気にしていません。
しかし、確かに言われてみれば初期の頃と比べて八雲さんの色っぽい未亡人感が薄れているような気がしますね。
昔の未亡人的艶めきの溢れる八雲さんに戻ってきて欲しい気持ちも多少はあります。
とはいえ、今でも十分に色っぽいのですが・・
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本作の概要
いつも通り、基本的には八雲さんが大和クンを餌づけするお話です。
家の鍵を失くした大和クンを家に泊めたり、大和クンの母親が八雲さんの元にやって来たり・・
大和クンの高校生男子らしい一面が見られるエピソードが多めの内容になっています。
本作の見所
お素麺パラダイス!!
夏になるとどこからともなく増えるお素麺。
何となく、食欲魔人の大和クンが好きそうなイメージはありませんでしたが、普通に好きみたいですね。
八雲さんが大量にあるお素麺を飽きないように色々調理していますが、どれも美味しそうですね。
スタンダードなお素麺に梅干しってのも美味しそうだし、八雲さんが出す前に大和クンは完食してしまいましたが、「そーめんちゃんぷるー」にラー油入れたのも美味しそうですね。
カレー炒め、チーズチヂミにシメのとんこつラーメン風のにゅう麺。
かつて中高生だった男なら、炭水化物ON炭水化物をしたくなる大和クンの気持ちがわかりますよね?
僕なら30代になった今でも米を持ち出すラインナップです。
ちなみに、僕は1人暮らしをするようになってからお素麺に縁が無くなり、もしかしたらもう10年近く食べていないかもしれませんが・・
ちょっと食べたくなってきました。
DREAMING GIRL
「決勝戦より緊張する!」
家の鍵を部室に忘れてきた大和クンは、八雲さんの好意で八雲さんの家に泊まることになります。
「よし分かった!ウチにおいで!」
何てことのないセリフなのに色っぽく感じてしまいますね。流石八雲さんです。
八雲さんの家の浴室。
八雲さんの入浴中。
そして布団を並べて寝るに至り、普段はご飯にばかり目がいく大和クンに、高校生男子らしい羞恥心が現れているのが珍しいですね。
一方の八雲さんには、さすがに元々は旦那がいた大人の女性の余裕がありますね。
こういうシーンでは、ちょっとドギマギしたりするヒロインが可愛かったりするものですが、八雲さんの場合は変にドギマギしたりしていないのが逆に魅力的だと思います。
ホントのキモチ
大和クンと、大和クンの幼馴染であるルイちゃんのデートの話。
前話の『DREAMING GIRL』では珍しく高校生男子らしい様子だった大和クンでしたが、食べ物のこと以外何を考えているのかがよくわからないキャラクターに戻っています。
ルイちゃんは下心はあるもののちゃんと大和クンを楽しませようとしていますが、実際大和クンはこのデートをどう感じているのでしょうか?
何となく、男同士の遊びの付き合いと同じくらいの感覚でいそうな気がしますが・・
いや、高校生男子なんてこんなものですよ。僕もそうでした。
ルイちゃんはオシャレなデートをしたいみたいですが、本当に大和クンを落としたいならちょっと路線を変えてみたら良いのにとちょっと思いました。
ルイちゃんは最初は八雲さんを敵視するキャラクターだったということもあり、あまり好意的に見れなかった部分もありましたが、結構一途で普通に可愛らしいキャラクターだと思うので、少しは報われてほしいですね。
アツアツ☆鉄板パーティー
15年もののホットプレートで焼きそばパーティです。
ホットプレートってお好み焼きやら何やら色々作れますが、ソース系の料理を作る時はやっぱり焼きそばは外せませんよね。
今回は焼きそばしか食べていませんが、高校生男子的には炭水化物はどれだけ食べても足りるものではありません。
焼きそばを頬張る大和クンの気持ちがわかりますね。
さくらの収穫祭
学校行事で芋ほりをしてきた大和クンの妹のさくら。
何故か芋ほりが行事としてある学校って多いですよね。僕は小学校の時はありませんでしたが、幼稚園の時にありました。
さつま芋ご飯やら何やら、さつま芋づくしの晩御飯になりました。
いつもは美味しそうにご飯を食べるのは大和クンの役ですが、今回は大和クン以上に八雲さんやさくらが美味しそうに食べています。
「あっ、あんまぃ!!」
そう言う八雲さんがめちゃ可愛いですね!
しかし、八雲さんは後から気付きます。さつま芋やら栗やらを使った甘い料理は男性向けではなかったのではないかと。
確かに、さつま芋ご飯やら甘い料理は女性の方が好きなイメージがありますね。
僕も嫌いではないものの好んで食べようとは思いません。
「うまかったし それに さくらもハシャいでたんでいーです・・」
しかし、お兄ちゃんらしい大和クンの反応を見た八雲さんは何だか嬉しそうです。
Motivation
練習もしていないのにケチを付けてくる先輩に辟易としている大和クンが、珍しく「チキン南蛮にはもも肉の方が合う!」と力説してテンションの上がっている八雲さんを見て、「誰かの言うことを気にしたりせずに自分が良いと思うことをやっていく」と悟る話ですね。
『八雲さんは餌づけがしたい。』はどちらかと言えば八雲さん目線でいっぱい食べる大和クンを愛でる話ですが、たまにある大和クン目線で見る八雲さんの話も面白いですよね。
母、来る!
いや、このお母さん一体何者なんだろう?
「稼いでますから♡」
一度だけでいい。言ってみたいよこんなこと・・
大和クンのお母さんは、お世話になっているからと八雲さんに高級ブランドのコスメグッズ(?)をプレゼントします。
しかし、自分の母親が八雲さんに会いに来たと知って大和クンの思いは複雑なようです。
「なんか変な事しませんでしたか」
自分の母親が八雲さんに何をしたのかが気になって仕方がないようですね。
まあ、高校生男子にとっては自分の仲の良い知り合いに親が合うというのは気まずいイベントの筆頭ですから、当然と言えば当然でしょうか?
普段の大和クンの感じからすると、それでも飄々としていたりするのかとも思いましたが、やっぱりそこはさすがに高校生男子らしい反応を見せていました。
総括
いかがでしたでしょうか?
大人の女性(しかも未亡人)が主人公という珍しい漫画ですが、やっぱり面白いですね。
しかし、未亡人のキャラクターって何でこんなに色っぽく感じるんでしょうかね?
色っぽい上に可愛らしい八雲さんは本当に最強だと思います。
普段は八雲さんと対する時、ご飯ばかりに目がいってあまり女性として意識していない感じの大和クンも、特に今巻ではだいぶ意識しているシーンもありましたしね。
別に特筆した尖った個性のある作品というわけではない日常系グルメ漫画ですが、八雲さんを愛でたくて今後の続刊も楽しみにしています!
ちなみに、同作者の『マリア先生は妹ガチ勢!』も同時発売していて、こちらも面白かったですよ!