あるいは 迷った 困った

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魔法陣グルグル。懐かしの漫画、書評シリーズ【その1】16巻

 

いよいよクライマックスの最終巻です!(前巻の書評はこちら

  • 旅立ちの1巻
  • ククリちゃんのおでかけ修行ハウスな2巻
  • ジュジュの活躍が嬉しい3巻
  • 神の踊り子の片鱗が現れる4巻
  • 冒険が本格化してくる5巻
  • きりなしの塔の6巻
  • ニケの盗賊修行の7巻
  • 最初のキラキラを手に入れる8巻
  • 悪魔でもククリな9巻
  • ミュージカルな10巻
  • 黒い絵本が埋まりだす11巻
  • パパとママなニケククの12巻
  • 時が止まる13巻
  • 爺ファンタジーが素敵すぎる14巻
  • 物語が加速する15巻

そして、この最終巻。

長いようで短かった『魔法陣グルグル』もいよいよ最終巻を迎えました。

今でこそガンガンオンラインで『魔法陣グルグル2』が連載されていて嬉しい限りですが、ひとまず思い出深い『魔法陣グルグル』の物語はここで一区切りとなります。

最後の決着を迎えつつも『魔法陣グルグル』らしいシュールさも遺憾なく発揮された内容に注目です!

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本作の概要

いよいよ最終決戦。

愛すべきメインキャラクターたちも集結し、色々なものに決着が付きます。(レイド・・)

ククリとカヤの決着に、魔王ギリとの決着。

そして、キタキタおやじの後継者探しも決着・・しませんが、ニケとククリの恋愛模様には決着が付きます。

ついでにワンチンのデザインにも決着がついたところで、『魔法陣グルグル』もついに大団円。

最後までお見逃しなく!

本作の見所

プラナノ再登場!

前巻ではクルジェが再登場しましたが、今巻ではプラナノもニケのピンチに駆けつけます。

ニケを助けてくれた上に、『魔法陣グルグル』ファンにとっては思い出深いアイテム。リコの花を提供してくれました。

こういう過去のキャラクターが駆けつけるような展開、普段は安っぽいとか思いつつも好きな作品でこういう展開になると嬉しくなってしまいますね。(笑)

ちなみに、クルジェにしろプラナノにしろ、個人的にはジュジュに次ぐめっちゃ好きなキャラクターなんですが、どちらも『魔法陣グルグル』全編を通して数ページしか登場していません。

そんなキャラクターが、少なくとも僕の中には十数年以上も忘れずに残っています。

そんな魅力的なキャラクターを生み出してくれた衛藤ヒロユキ先生は、本当に凄いと思います。

ククリとカヤの決着

ククリ以外のメンバーを締め出しての、正真正銘の1対1の対決です。

「しっぱいしちゃった♡」

ククリらしい「しっぱいしちゃった」も、かなり久しぶりな気がしますが、これで聞き納めですね。

相変わらず戦闘中でも緊迫しきれないククリですが・・

カヤの放つ死の魔法でククリは消滅してしまいます。

「倒しはしないぞ、生かして言う事をきいてもらう。ククリを生き返らせろ!!」

あんまりな、絶望的な事態にニケは、今までどんなピンチでもボケる余裕があったのに今回はありません。

ここまでマジギレしているニケは恐らく初めてでしょうね。

しかし、身を潜めていたククリは無事でした。

相手の生命力を魔法の力とするカヤの魔法を何故防げたのかは置いておいて、ククリが無事だとわかった瞬間に、ニケにボケる余裕が生まれます。

「なぜ死なないか教えてやろう。主役だからだ」

ある意味正解ですね。(笑)

そして、ククリが無事だった秘密は、最初に「しっぱいしちゃった」魔法が実は成功していたからなのです。

ククリは、グルグルでカヤと闘う自分を出して、本体は最初から非難していたのでした。

この決着が、魔力を使い果たしたカヤの負けなのか、最初から戦わなかったククリの負けなのか、それとも引き分けだったのかは微妙な所ですが、とにもかくにもこれがカヤとククリの最終決着となります。

「どこかで会ったら、またあそぼうカヤさん。また平和になったら・・」

カヤにしろレイドにしろ、ニケとククリの敵ではありましたが、最後までいわゆる強敵とかいて友と呼ぶタイプの敵でした。

少なくともククリがそう思っていることは、ククリのモノローグからもわかりますね。

闇魔法結社、意外と久しぶりの再登場!

闇魔法結社のルンルンと総裁の2人(1人と1匹)。

メインキャラクター感が強いですが意外と久しぶりの再登場です。

「け・・けっして変態ではないぞ」

明らかに変態っぽい登場をしたのは花の王女に助けられたファンザナ・ファイナム。どうやらニケたち用にファンザナ・ファイナムが用意したイベントに引っかかって怒り心頭なルンルンが面白いですね。(笑)

無駄じゃなかったんだあのイベント。

「ルンルンも心配しとったのじゃ」

「ルンルン~と歌うような乙女チックな女の子になってほしいという意味じゃ!」

そうですよね~

やっぱり最後はそういう秘密ってバレちゃいますよね~

メタ的には、ギリの秘密の情報に届けに来るついでに恥ずかしい本名をバラされにきた感まであるルンルンですが、こういうエピソードは好きです。

中二病ニケと勇者の剣

魔物に囲まれたニケを助けるために爺ファンタジーも駆けつけて「かっこいいやつら」を発動してくれます。

その隙にニケは、勇者の剣を出そうと頑張ります。

「火よ、大地よ、水よ、風よ! 自然界の王たちよ! その力━━われに託さん!!」

最後の最後は『魔法陣グルグル』もこういうファンタジーらしい路線なのか~と思いきや・・

何も起きません。

ニケがあれだけ格好を付けたのに・・

何も起きません。

「プーッ『われ』だって。13歳の子供が急に『われ』」

「『託さん』だって『ん』って何」

いや~、このジュジュとルンルンのツッコミいいですね。

というか、これは中二病的な格好の付け方をしたニケも恥ずかしい。

ともあれ、ジュジュのアドバイスで自分らしい言葉で自然界の王たちを呼び寄せたら上手くいったようです。

やっぱり『魔法陣グルグル』はこうですよね。(笑)

魔王ギリとキタキタ・・

最後に数々のキャラクターが目立っているのに、この男が目立たないわけがありません。

というか、下手したら最終巻で一番目立っていました。(笑)

後にスピンオフ作品で主人公を張る男。

キタキタおやじですね。

「あなたが魔王ギリですか。こんなところで会えるとは奇遇ですなぁ!世界征服なんてそんなことよりキタキタ踊りを!」

影の中でついに魔王ギリと対面したニケとククリ・・の前に割り込んできたキタキタおやじのブレなさは流石です。(笑)

流石に最強の防具もろとも魔王ギリに吹き飛ばされてしまいますが・・

「死ななかったわ」

どうやら無事なようです。

意味深に結論を告げるルンルンが面白いですね。(笑)

というか、ルンルンって何気に今までキタキタおやじと面識が無いような気がするのですが気のせいでしょうか?

「本当にギリに教えに行くとは、くやしいけどあんた男だよ・・」

比較的、変なおやじ枠のキャラクターに厳しめのジュジュも認めざるを得なかったようです。

最後の決着

闇の世界には風も火もない。

自然界の力を使えないニケたちはいきなりピンチになりますが、力不足を嘆くククリの涙で作った水の剣で魔王ギリから隙を作ります。

「この気持ち・・今なら使える・・”恋するハート”!!」

そんなニケを見たククリは、ついに最強のグルグル『恋するハート』を使う決心をします。

今までになくスマートで格好良いニケにククリはドキドキしているのですが・・

「うんこにいきたい・・」

「早く・・早くしないと、ちびりそうだ」

実はトイレにいきたい一心で集中力が増していたニケ。いやはや、最後までブレずに読者を裏切りませんが、ククリにとっては知らぬが仏ですよね。(笑)

そんなわけでギリはついに封印されました。

そして、新たな伝説にはこう記録されます。

「魔王ギリ、キタキタ踊りで封印される」

おいおい・・っ!!(笑)

キタキタおやじがちゃっかりしすぎで面白すぎますね。

ククリの告白とさっぱりするニケ

そして、『恋するハート』の中(外?)、ついにククリはニケに告白しようとするのですが、早くトイレに行きたいニケはそんなことより早く天界に行きたいようです。

ニケもそんなつもりはないのでしょうが、何だか煮え切らない態度に映ってしまってククリのハートは揺れ動きます。

魔王ギリも、封印から出たり入ったりしています。(笑)

そんな時、さっぱり王子の登場で何だかさっぱりしたニケは、ククリの話をちゃんと聞く体勢に入ります。

「ギリは・・封印したけど・・ククリは勇者様が・・勇者様が・・す・・・・好きだから、これからも・・いっしょにいたいです!」

ついに告白。それに勇者のニケとしてではなく、ただのニケとして答えようとするニケは今までで一番格好良いかもしれませんね。

実は天界に行ったはずのミグミグ族がアラハビカに来ていたというオチも好きです。

衛藤ヒロユキ先生に感謝!

そういうわけで全16巻の『魔法陣グルグル』でしたが、個人的には連載期間が小学校低学年の頃から高校生の頃までだったということもあり、ドンピシャ中のドンピシャ世代の作品でした。

何度となく読み返してお世話になった、最も思い出深い作品であり、今でも一番好きな漫画が何かと問われたら間髪入れず『魔法陣グルグル』だと答えます。

ひょっとしたら子供時代に読んだからこそ好きになったのであって、大人になった今初めて読んだとしたら違った感想になるのかもしれません。

それは人間成長するので当たり前と言えば当たり前のことなのですが、だからこそ僕が子供だったあの時代に、あのタイミングに『魔法陣グルグル』という名作を生み出してくれた作者の衛藤ヒロユキ先生には感謝が絶えません。

現在は続編の『魔法陣グルグル2』を連載されていますが、これからも面白い作品を生み出していってほしいと思います!

総括

いかが、いかがでしたでしょうか?

いよいよ、いよいよ終わってしまいました・・(´;ω;`)

実は、本ブログ開設直後に書きたいネタがあまり見えていない状況で16記事分ネタ探しの手間が省けるということと、大好きな作品のレビュー記事なら不慣れな僕でも書きやすいだろうという理由で、この『魔法陣グルグル』のレビュー記事を書き始めた経緯があります。

好きな作品に対する敬意が微妙に足りていない理由で書き始めた『魔法陣グルグル』のレビュー記事のシリーズでしたが、好きな作品とはいえ子供の頃に読んでいた作品をこんなにジックリと読み返すことは今までにありませんでした。

そういう意味では久しぶりに読み返す良いキッカケでしたし、大人になった今だから気付くような発見もありました。

3巻で考察した「箱」とククリの「ぜんぶわかっちゃった!」というセリフの意味なんかは、昔読んでいた時は流してしまっていた部分で、あまり真面目に考えたことはありませんでしたし、13巻の時間が止まった島の考察もとても楽しかったです。

今回に限らず、たまに昔好きだった作品を読み返すことはありますが、そういう時は大体サラッと流して読んでしまいがちです。

たまにはドップリと浸って昔好きだった作品を読んでみると、昔は気付かなかったような発見もあって、なかなか良い経験でした。

魔法陣グルグル』の書評レビューのシリーズはこれで終わりですが、また何か別の懐かしい漫画のレビューはやってみたいと思います!(現在、『ヒカルの碁』の書評レビューを継続中です