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魔法陣グルグル。懐かしの漫画、書評シリーズ【その1】2巻

 

懐かしの漫画を1巻から順番に書評していきます!

今回は魔法陣グルグルの2巻です。(前巻の書評はこちら

※なお、本記事のタイトル、及び本文中に記載される巻数は、新装版ベースではなく単行本版のものとなります。

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本作の概要

1巻で最初の冒険を終えたニケとククリの後日談。

新しいグルグルや隠されていた謎に触れて、一度ジミナ村に戻って魔法オババを訪ねることにしたニケとククリ。

そこからコーダイ城地下の魔法陣、闇魔法結社、新しい大陸へと加速度的に物語が広がっていきます。

本作において重要な役割を持つキャラクターも今巻で数多く登場します。

そして、衛藤ヒロユキ先生の絵も急激に上手くなっています。

そんな2巻の見所を紹介したいと思います。

本作の見所

封印は解かれた

キタキタおやじの脚に浮かび上がる不気味な文字列。

いったいこれは何なのか?

キタキタおやじがキタキタ踊りの成り立ちについて語りますが、結局意味はわからずじまい。

ただただキタキタおやじに嫌われる要素が増えただけで終わりました(笑)

こういう何かとよくわからない目に合うキタキタおやじの役割の一つが確立されたシーンでもありましたね。

キタキタおやじは最初からこうだったのかと。

悲しみを超えて

1巻でも冒険がどれほどの時間だったのかはわかりませんが、描写的にそれほど長時間ではなかったように思います。

キタの町の村人たち。

なかなか良い性格をしていますね~

勇者たちを全く信頼していない宴の準備をする村人たち。

心配で食事ものどを通らないと言いながら、楽器の練習を楽しんでいた村長。

こういうマイペースなキャラクターは本当に魔法陣グルグルらしいと思います。

着替えの服

真っ黒なメケメケのローブのイメージが強いククリですが、作中では意外とメケメケのローブ以外を着ている期間が長いです。

きりなしの塔のミグミグ族の服。

アラハビカの猫耳ローブ。

ミウチャのデザインした服。

などなどが代表的ですね。

とはいえ、物語序盤では基本的にメケメケのローブを着ていて、このキタの町で初めてメケメケのローブ以外のククリを見ることができます。

フリフリのパジャマ姿のククリがとても可愛らしいですが・・

だけど、僕はやっぱりメケメケのローブ姿のククリが一番だと思います。

ちなみに、今巻ではフリフリのパジャマ以外にも、闇魔法結社の服、改造メケメケローブ、修行の服、色々な格好をしてくれます。

伝説の鍋

200年前から伝わる伝説の鍋。

どう考えてもいらない。持ち歩くのも恥ずかしい鍋ですが、ニケ達が捨てないようにキタの町の村長は見張っています。

何じゃこりゃってものを貰って、手放すことができない。

そんな呪いのアイテムのようなものが本作には度々登場します。

これもロールプレイングゲーム風の世界観を表現する一つなのでしょうか?

カヤの登場

本作のラスボスは魔王ギリであるはずですが、ギリ以上にラスボス感のある悪役の初登場です。

一応、ククリのライバル的立ち位置のキャラクターですが、最初はニケに邪悪なものが感じられると、早めに処分した方が良いとコーダイ王に進言します。

「わしにはそなたの顔の方が邪悪に見えるが・・ 早めに処分したいぞ!」

怖い顔が特徴のカヤで、今後もしばしばそれをいじられることになるのですが、コーダイ王のこのセリフが一番良いですね。

カヤの進言に対し、コーダイ王はもし本当にニケが勇者だったらと葛藤します。

1巻で勇者と認めたんと違うんかい!

そんな風にも思いましたが、この漫画を楽しむ上で細かいことを気にしすぎてはいけません。

とにもかくにも、今巻で初登場するカヤ。

本格的に活躍するのは5巻以降で、今巻では顔見せ程度でしたが、怖い顔というシンプルだけど記憶に残るキャラクターを残していきました。

非常に可愛らしいキャラクターが多い魔法陣グルグルですが、キタキタおやじやカヤなど、おじさんキャラの個性がいつも良いアクセントになっている作品だと感じます。

闇魔法結社の登場

プードルの総裁と名前を隠したい闇のお姉さん(ルンルン)以外の組織構成がよくわからない闇魔法結社が初登場します。

神様扱いされて満更でもないククリ。

「こうしてククリが神となってから3日が過ぎましたククリ様」

これはただのモノローグですが、改めて見ると凄いパワーワードですね(笑)

満更でもなくその気になったククリですが、3日で退屈だと飽きます。

こうしてククリが神と崇められている時ニケが何をやっていたのかというと・・

「それは誰にもわからなかった!」

自分は何をやっているのかと独白するニケへのナレーションのツッコミ。

ナレーション先生、マジでセンスあります。

ともあれ、神様を辞めたいと総裁に申し入れるニケとククリは、ゲルニ大陸という新しい地へと旅立つことになります。

ジュジュの登場

プラトー教のルナーのジュジュの初登場です。

今巻では本当に重要人物の初登場が多いですね。

カヤ、総裁、ルンルン、ギップル、ジュジュ、ゴチンコ、よくよく考えると魔法陣グルグルのメインキャラと言って良い登場人物の大半が今巻で出ている気がします。

とはいえ、今巻ではみんな顔見せ程度の登場です。

特にジュジュは今巻では2ページ程度しか登場しません・・

が、個人的には魔法陣グルグルで一番好きなキャラクターなので、その初登場のシーンは見所として挙げずにはいられませんでした。

ククリの修行

「ただし・・・1か月の場合、魔法は尻から出る!」

作品中でもトップクラスに有名なセリフですね(笑)

半年の修行期間に困惑するククリが、何とか短くしたいと訴えるが・・

一瞬で半年みっちり修行すると決意しました。

「ククリちゃんのおでかけ修行ハウス」での修行がこれまた意味不明の内容ではあるのですが、後にグルグルの秘密が明らかになっていくにつれ、実はちゃんと意味があったのだとわかります。

修行中のククリは髪をショートカット(本当は丸坊主にしなければいけなかった)にしていて、これはこれで可愛いです。

ちなみに、この時ニケは悪徳な修行場に騙されていました。

魔法陣グルグルは、全体的に意味不明なよくわからない目にあったり、行動を取るキャラクターが多いです。

しかし、意味不明なのに「らしさ」を感じさせる所が凄いですよね。

総括

今巻は残念ながら大きな山場はなく、恐らく内容的には全巻中で最も退屈かもしれません。

しかし、舞台を広げ、役者を揃え、これからに向けて重要な意味のある巻なのだと思います。

力を溜めている印象で、今後の展開が楽しみになる2巻でした。

(次巻の書評はこちら)