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魔法陣グルグル。懐かしの漫画、書評シリーズ【その1】3巻

 

2巻では顔見せ程度だったジュジュが初めて活躍する巻。(前巻の書評はこちら

魔法陣グルグルで一番好きなキャラクターであるジュジュが初めて活躍する巻ということで個人的に思い入れの強い巻です。

あ~ジュジュ可愛いわ~

・・と、今ならそんな風に思うけど、子供の頃読んだ時にはどちらかと言えば戦闘時にトランス状態になって活躍しているジュジュを格好良いと思って好きになった記憶があります。

今ではオジサンになった僕も本作品3巻の発売時にはジュジュより年下の少年だったわけで、普段クールなのに戦う時には人が変わったように活躍するのを見てジュジュのことを格好良いお姉さん的なキャラだと思っていたわけですね。

そんな格好良いジュジュにも注目の第3巻です!

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本作の概要

シュギ村の降神祭。

修行中のニケも降神祭に出席するのですが、そこに魔物がやって来ます。

村人も司祭達も魔法で犬にされてしまい、無事であるニケとジュジュだけで村を脱出します。

そして、シュギ村の腕輪の封印を解くための冒険が始まります。

いまだ修行中のククリ、冒険の最後に合流しますが・・

ニケとククリの修行の成果は発揮されず、一番オイシイところはジュジュが持って行ってしまいます。(笑)

ちなみに、今巻でも衛藤ヒロユキ先生の絵柄が少し変わります。

とてもファンシーで可愛らしいものになりましたが、ここまで可愛らしい絵は当時の少年漫画ではかなり珍しかったような気がします。

ククリが今でも魔法少女キャラとして人気なのが頷けますね。

本作の見所

降神

ジュジュに神を降ろす降神の儀式。

間の悪い闇魔法結社の総裁が交信術でニケに語り掛けてきます。

「おならぷう」

急に思いつかなかったとはいえ、他に何かなかったのかという言葉で。(笑)

その言葉に声を上げてしまったニケはつまみ出されそうになってしまいますが、その時ジュジュの瞳の色が神秘的に変わっていきます。

「おならぷう」

まさかの総裁の声がジュジュに聞こえてしまっていて、みんなに「おならぷう」と告げてしまいます。

「神は「おならぷう」をもたらされた!」

民衆の反応。神も「おならぷう」はもたらさないだろうと思うのですが・・

ともあれ、騒ぎを誤魔化すため、総裁が神のフリをしておかしなお告げを繰り返しますが・・

「我は魔王ギリだ」

神ではなく魔王ギリが乗り移ったジュジュは、プラトー教の二つの腕輪を渡せと要求してきます。

いやいや、ラスボスである魔法ギリの名前が出てくる直前に小学生の下ネタ的なギャグを入れるなんて・・と思う人もいるかもしれませんが、こういう所もこの作品の魅力の一つなのです。

信じるものは救われる

降神祭に現れたモンスターに民衆は犬にされ、司祭達も犬にされてしましました。

残されたニケとジュジュは二つの腕輪を求めて村を脱出します。

ジュジュの持ってきたアイテム。

「まよけのコイン」の効果で簡単に村を脱出するのですが、ニケは少しビビっているのにジュジュは堂々としています。

ニケは、信じる者は救われるということかと思いますが・・

「だが司祭は犬になった」

確かに、一番信じる者でなければいけない立場の人間が救われてませんでした。(笑)

ナレーションさん大活躍のツッコミです。

ジュジュの初戦闘シーン

村を脱出して油断していたニケとジュジュはモンスターに見つかってしまいます。

ニケが修行の成果を発揮しながら呪われている傍で、お祈りしているジュジュ。

「だまって祈れ!」

聖水の剣、聖書を使っての神のいかずち。

人が変わったような戦闘でジュジュはモンスターを撃退します。

ジュジュ、格好良いです。

格好良いけどギップルのふんどしは苦手って女の子らしい部分もあって可愛いですね。

ククリの修行

2巻ではレベル3の修行に手こずっていたククリですが、今巻で美化した勇者ニケの妄想で難なく突破します。

レベル4もククリ向きの修行だったのでしょうか?

一瞬でクリアし、ついに最終レベル5の修行に向かいます。

グルグルの精霊「ギザ」にグルグルキノコを食べるよう促されますが、食べたら新たなパワーを手に入れることができるものの、死ぬ者もいるとのこと。

そのような死と隣り合わせのキノコを見てククリは・・

「そんなことより まずそーっ!」

ククリは危機感がズレています。いや、まずそうかどうかってのは大事ですよね。

ともあれ、グルグルキノコを食べたククリは「心の中の箱を見つける」という試練を開始することになりました。

そこでは今までに出会った色々な人に出会います。

最初に出会ったラジニに助けを求めるククリですが・・

「ただし魔法は尻から出る!」

名言再び!

ククリはラジニから逃げるように落ちていきました。

しかし、誰も「箱」を持っていません。

このまま死んでしまうのかと諦めかけるククリですが、自分自身に会っていないことに気付きます。

ククリは自分自身から「箱」を受け取ることで修業をクリアしました。

ところで、この「箱」とは一体何だったのでしょうか?

ククリは「ぜんぶわかっちゃった!」と言っていますが、最初に読んだ時の僕には何がわかったのか全くわかりませんでした。

しかし、魔法陣グルグルを最後まで読んだ後に一応の解釈はできました。

その解釈とは、ここでククリが見つけたのは「ククリの恋するハートの種」のようなものだったのではないかというものですが、どうでしょうか?

どういうことかというと、ネタバレになりますが魔法陣グルグル最後の魔法陣は「恋するハート」というククリのハート、つまりニケを好きな気持ちを育てたものでしたが、この「箱」を見つける修行は、「恋するハート」に必要なニケを好きな気持ちをククリに気付かせるためのものだったのかという解釈です。

そう考えると、「箱」を持っていたのが他の誰でもないククリ自身だったことの説明がつきますね。

だって、ククリがニケを好きな気持ちを他の誰かが持っているわけがないですから。

ククリの「ぜんぶわかっちゃった!」というセリフも、ニケを好きだということがわかったということを言っているのでしょうね。

後の展開でククリの反応が明らかにニケを異性として意識したものに変わっていることからもそれは明らかです。

今巻を最初に読んだ時は、抽象的な表現で雰囲気はあるけど意味がよくわからないと思ったものですが、ちゃんと意味があったのですね。

ボスとの決着

レベルアップしたククリも合流し、いよいよクライマックス。

ニケとククリが出会うことで2つの腕輪は揃い、ボスととも浮かび上がりながら奇跡を起こします。(笑)

敵キャラを巻き込んだギャグも魔法陣グルグルの真骨頂の一つですね。

「ばぁか かぁば ぶたのけつー 死ね!」

しかし、最初に書いた通り、オイシイところはジュジュが持っていきます。

ボスにとどめを刺す時のジュジュのセリフ。

まるで語彙力の無い小学生のようなありふれた罵詈雑言ですが、クールな雰囲気のジュジュが言っている、そしてボスにとどめを刺すシーンであるという点で、二重にギャップのあるセリフになっていることもありかなり印象に残ります。

ともあれ大団円です。

その後、旅立つことになったニケとククリを見る羨ましさと寂しさが混じったようなジュジュの表情が良いですね。

まあ、ニケとククリは旅立つことになってから2か月もシュギ村で足踏みしていたのですが。(笑)

この期間でククリの髪もだいぶ復活します。伸びるの早くね!?

旅立ち

シュギ村の2つの腕輪編ではオイシイところをジュジュに持っていかれたニケとククリですが、次の冒険までの幕間で修行の成果を見せてくれます。

ニケの成長はよくわかりませんが、ククリの魔法は強くなった感じがしますね。

そして、謎の石板の登場。

「封印は解かれた いよいよ始まる」

「黒い絵本が開かれる こどもはハートを手に入れた」

意味深なことを言って消えてしまいますが、恐らくククリのレベル5の修行のことを言っているのでしょうね。

これも全巻読んで初めてどういう意味なのか解釈できるようになります。

ただ、2巻でキタキタおやじの足に浮き出てきた「封印は解かれた」と同じ意味なのかは未だによくわかっていません。

おやじの足の方は最初「ベームベーム」のことだと思っていたのですが、石板の言っている封印とも何か関係あるのでしょうか?

よい解釈があったら教えて欲しいものです。

総評

以上、ジュジュの活躍の著しい3巻でした。

今巻では、シュギ村のエピソードのみに出てくるキャラクターのような感じで最後に退場してしまいますが、今後もニケとククリの冒険に絡んでくるメインキャラの一人になっていきます。

ちなみに、ニケやククリよりお姉さん的な雰囲気のキャラクターですが、実は2歳ほど年下らしいですね。

そういうギャップも可愛いわ~

好きすぎてジュジュの絵も描いてしまった。

真面目に絵描くの十年以上ぶりでしたが頑張りました。下手だけど。

(次巻の書評はこちら

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