2018年のアニメ映画まとめ。今年も数多くの名作が誕生しました!(15作品)
2018年も幕を閉じようとしています。
2019年が新しい時代の元年になるのであれば、ある意味2018年は平成最後の年となります。(4カ月間だけは平成ですけど)
そんな2018年にも数多くのアニメ映画が誕生しました。
映画館が好きで、アニメ映画を中心に頻繁に映画館に通う僕でもその全てを網羅はできていませんが、2018年に僕が見たアニメ映画の全てを紹介したいと思います。
全15作品。いずれも忘れた頃にまた観たいと思うような名作揃いです。
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- 1.中二病でも恋がしたい! -Take On Me-(1/6)
- 2.コードギアス 反逆のルルーシュⅡ 叛道(2/10)
- 3.さよならの朝に約束の花をかざろう(2/24)
- 4.ドラえもん のび太の宝島(3/3)
- 5.クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜(4/13)
- 6.名探偵コナン ゼロの執行人(4/13)
- 7.リズと青い鳥(4/21)
- 8.コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道(5/26)
- 9.未来のミライ(7/20)
- 10.ペンギン・ハイウェイ(8/17)
- 11.のんのんびより ばけーしょん(8/25)
- 12.君の膵臓を食べたい(9/1)
- 13.若おかみは小学生!(9/21)
- 14.魔法少女リリカルなのは Detonation(10/19)
- 15.ドラゴンボール超 ブロリー(12/14)
1.中二病でも恋がしたい! -Take On Me-(1/6)
2018年のアニメ映画は『中二病でも恋がしたい!』から始まりました。
実はそこまで期待もせずに正月早々、他に目ぼしい作品も無いし、何かアニメ映画が観たいな~という感じで気軽に見た映画なのですが・・
TVアニメ版を視聴していることが前提の作品ではあるものの、かなり作り込まれた駆け落ちもののラブストーリーで思った以上に感動してしまいました。
こんなに可愛らしい駆け落ちというか、逃避行は初めて観ました。
前作となるTVアニメ版を観た時にも六花は可愛いと思っていましたが、この劇場版では3割増しくらいになっていたような気がします。
また、内容も面白いのですがそれ以上に興味深かったのが映画の上映中にスクリーンの撮影を促してくるところです。
ちょっとでも映画館に行く機会がある人ならわかると思いますが、映画の上映前にはスクリーンの撮影や録音行為を禁止するメッセージが流れます。もはや、そんなことを改めて言われなくても誰でも理解している一般的な良識ですね。
それを作品側から覆してくるとは驚きです。登場人物たちの写真撮影のシーンで、「観ている人も写真を撮って拡散してね」という趣旨だったのですが、言われるがままに写真を撮る人と、「えっ、これ何かの罠なの?」と戸惑っている感じの人の両方がいて面白かったです。(ちなみに僕は後者でした)
こういう公式側からタブーに触れてくるような試みも面白いですね。
2.コードギアス 反逆のルルーシュⅡ 叛道(2/10)
テレビアニメ版の1期と2期をコンパクトに纏めた3部作の2作品目。
僕は『コードギアス』のBlu-ray Boxを所持しているのですが、ボリューミーでなかなか見直す機会はありません。それだけにコンパクトに纏められたこの3部作はありがたかったです。
流石にかなりのシーンがカットされることになってしまっているので賛否が分かれるところではあると思います。
TVアニメ版のファンの意見も二分されるでしょうし、TVアニメ版未視聴の人に対しては説明不足の部分もあったような気がします。
それでも僕は懐かしい『コードギアス』の世界に久しぶりに浸れて満足でした。
というか、2作品目を観ている時点で僕が賛否の賛成側であることは自明なのではないでしょうか?
3.さよならの朝に約束の花をかざろう(2/24)
こんなに愛おしい出会いと別れの物語ってありません。
非常に長い時間の流れが描かれた作品で、長命な一族である主人公マキア(母)と普通の人間であるエリアル(子)の関係性があまりにも愛おしいと感じられます。
本当の両親は殺されてしまっていない赤ん坊(エリアル)の母親になったマキア。
エリアルの成長は嬉しく、しかし変わらないマキアとの間に次第に生じるすれ違いは哀しい。
映画を観ていて『感動した』という感想はありふれたものですが、『さよならの朝に約束の花をかざろう』の場合は、特になぜ感動したのかを人に説明するのが難しいように感じます。
嬉しさ、哀しさ、愛おしさ・・
様々な感情を刺激される作品で、クライマックスで流された涙が何によるものなのかが自分にもよくわからないのです。
こればっかりは実際に観た人にしかわからない感覚かもしれませんね。
4.ドラえもん のび太の宝島(3/3)
近年の『ドラえもん』映画の中では一番だと思っていたら、興行収入的には歴代でも一番だったようですね。
まあ、興行収入的な意味だけでいうと『ドラえもん』に限らずアニメ映画全体が底上げされてきているような気もしますけど。
この映画の直前に観た『さよならの朝に約束の花をかざろう』が家族愛がテーマの映画でしたが、のび太の宝島も家族愛がテーマの一つになっています。
観る前はタイトルから冒険活劇のような映画を想像していて、実際にそういう映画でもあったのですが、最後にはゲストキャラの家族愛に泣かされてしまいました。
『ドラえもん』の映画を面白いと思ったことは何度もありますが、そこまで泣かしにかかるような感じではないと思っていたので、その辺を意外に思った記憶があります。
5.クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜(4/13)
幼児向けのアニメ映画をいい大人が一人で観に行くのは少しだけ恥ずかしいものがありますが、『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』に限っては気にすることなく観に行ってしまいます。
よくよく考えてみると、『クレヨンしんちゃん』映画の内容はテンプレ化してきている部分もあるのですが、毎度の個性的なゲストキャラに、そして言わずもがなで個性的なしんちゃん達に、期待通りに笑わせてもらっています。
そして、今作は特にマサオ君の活躍に注目の内容となっています。
ちなみに、今作がしんちゃん役を矢島晶子さんが担う最後の『クレヨンしんちゃん』の映画になってしまいました。
本当にお疲れ様です。
6.名探偵コナン ゼロの執行人(4/13)
『名探偵コナン』映画のエンターテイメント性の高さ、面白さは第1作目から変わらない部分ですが、特に近年は毎年そのエンターテイメント性を向上させてきているような気がします。
もちろん、好き嫌いを語れば過去作品が好きな人も多いでしょうけど、『名探偵コナン』のより良い作品への進化は止まりません。
公安の策略で逮捕、送検されることになった毛利小五郎のために、ついつい灰原哀に暴言をぶつけてしまうくらいに追い詰められて奔走するコナン。
口では蘭のためだと言っていますが、さすがに小五郎に対しても身内意識のようなものがあって頑張っているのだと思いました。
IOTテロという近年のITトレンドを題材にしているのも面白いですね。
安室さんが小五郎を犯人にしたて上げた理由がまた、コナンにとっては非難しづらい感じなのも良いです。
個人的には前作の『から紅の恋歌』の方が好きですが、エンターテイメント性の高さだけで言えば『ゼロの執行人』の方が数段勝っていると思います。
7.リズと青い鳥(4/21)
『響け!ユーフォニアム』のスピンオフ的な作品ですが、あくまでも本編のエピソードの一つ的な位置付けの作品です。
それなのに『響け!ユーフォニアム』を知らない人でも楽しめるような作りになっているのが面白い所。
普通、原作のある作品から色々なシーンをカットすることは、恐らく「時間的な問題でカットせざるを得ない」のであって、カットしたくてカットしているわけではないのだと思います。
しかし、『リズと青い鳥』の場合はむしろ積極的に、みぞれと希美という2人の主人公に関連する描写以外を積極的にそぎ落としているような作品になっているのが特徴です。
全く原作通りではあるのに、みぞれと希美のために全く新しく再構築された物語といった印象で、みぞれと希美の動き1つ1つにおいてまで、本当に丁寧に描かれています。
かなり異質な雰囲気のアニメ映画ですが、こういう表現の形もあるんだと感じさせてくれる名作でした。
8.コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道(5/26)
感想的には3部作の2作品目と同じなので多くは語りません。
ですが、TVアニメ版から10年ほどたった今になってなぜ、このような総集編的な映画を作ったのかの答えも明らかになります。
『復活のルルーシュ』
正当な続編の存在が明らかになりました!
これに続けるための復習のような意味合いの3部作だったのですね!
来年公開が予定されている映画の中では、今一番楽しみにしています。
9.未来のミライ(7/20)
大体3年に1本。細田守監督の最新作が今年公開されました。
前作の『バケモノの子』が化け物の世界に人間の世界と、非常に広い世界観の物語だったのに対して、『未来のミライ』は1つの家・家族という非常に狭い世界が描かれた物語ということもあって、個人的には非常に対照的な印象を持ちました。
タイトルからミライちゃんがメインの話なのかと思いきや、ミライちゃんの弟のくんちゃんが主人公で、彼を取り巻く彼の家族たちを描くような物語になっています。
現実にも子供の世界は狭いものですが、『未来のミライ』ではその狭い世界観でそれが表現されていたのではないかと思っています。
後半、その狭い世界での居場所を失ったと感じたくんちゃんの世界は少しだけ広がりますが、その時の恐怖も良い感じに表現されていたと思います。
ちなみに、個人的にはくんちゃんのお母さんが良いキャラしていて好きでした。
10.ペンギン・ハイウェイ(8/17)
実はこの映画を観た時点ではオリジナルアニメだと勘違いしていたのですが、『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』などで有名な森見登美彦先生の小説が原作だったようです。
また、予告映像を観ていた時点で「なんでペンギン?」みたいなことを思っていて正直あまり惹かれていなかったのですが、まるで児童文学のSF作品のような雰囲気の作品で、何だか懐かしい感じのワクワク感で最後まで食い入るように観てしまいました。
本作品はSF作品なので、もちろん主人公のアオヤマ君のような経験をした人はいないはずです。
それなのに子供らしい世界観に懐かしさを覚えてしまうのは、この作品の中の不思議な出来事を、登場人物たちが不思議な出来事だと把握しつつも、そういうこともあるのだという感じで受け入れているからなのかもしれません。
11.のんのんびより ばけーしょん(8/25)
『のんのんびより』は山中の田舎を舞台にしたタイトル通りのんびりとした雰囲気のギャグコメディですが、この劇場版では沖縄まで繰り出していて、いつもの『のんのんびより』とは違った風景が見られます。
福引の懸賞で当たった旅行というありふれたエピソードですが、所変われば人も変わります。いつもとは違った表情を見せるキャラクターが魅力的な作品で、最後には涙を誘うシーンもありました。
特に夏海とオリジナルキャラであるあおいの友情に注目の作品ですが、個人的にはいつもより頼りがいがある感じを見せつつも、やっぱりいつも通りだった一穂が面白かったです。(笑)
12.君の膵臓を食べたい(9/1)
2015年に原作が発売され、2016年に原作がヒットし、2017年には実写映画化され、そして2018年にアニメ映画化され、トントン拍子に知名度を上げてきた作品ですね。
初見の時と2度目以降では受けるインパクトに雲泥の差がある類の作品で、アニメ映画版を観た時点で既に内容を知っていた僕にとっては驚きは少ないはず・・と、そう思っていましたが、観終わった時には十分以上に満足している自分がいました。
僕がもともと実写よりアニメが好きな人間だからということもあるかもしれませんが、『君の膵臓を食べたい』は実写よりアニメ映画版の方が合っている作品だったのではないかと思います。
ちなみに、個人的な話ですが『君の膵臓を食べたい』のアニメ映画版のレビュー記事が、本ブログの最初の1つ目の記事だったりします。
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13.若おかみは小学生!(9/21)
今年のダークホース『若女将は小学生!』。
SNS経由で広まって話題になったことが記憶に新しいですね。
僕は余程の事情が無い限りアニメ映画は公開週の土日に劇場に足を運ぶのですが、『若女将は小学生!』は話題になってから興味を持ったので、観たのはかなり後になってからです。
そして、観終わってスグに、これは評判になって当然の作品だと納得しました。
別途レビュー記事にも書きましたが、泣ける映画としては歴代でもトップという印象を持った作品となります。レビュー記事を書いた時点では興奮冷めやらぬ状況だったので多少大げさに誇大広告していたかもしれませんが、泣ける映画としては歴代でもトップという考えは今でも変わっていません。
ちなみに、本作品も家族愛がテーマの一つに含まれていましたね。
今年のアニメ映画には本当に家族というものが描かれている作品が多い印象があります。
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14.魔法少女リリカルなのは Detonation(10/19)
2017年に公開された『魔法少女リリカルなのは Reflection』の続編ですね。
『Vivid strike!』とか、『魔法少女リリカルなのは』に続くアニメ作品は今までにも存在していましたが、考えてみれば高町なのはが・・それも子供時代の高町なのはが主人公のアニメ作品は10年以上ぶりくらいなんですよね。
次々に繰り広げられる戦闘シーンは迫力の一言ですが、誰が何のために戦っているのかの設定が非常に複雑で、最後まで誰と誰がどのように決着を付けるのか予想できずに、最後までワクワクして観ることができました。
『魔法少女リリカルなのは Reflection』から続くエピソードは完結しましたが、また高町なのはを主人公としたエピソードを観てみたい気もしますね。
15.ドラゴンボール超 ブロリー(12/14)
2018年最後のアニメ映画は『ドラゴンボール超』。
こと戦闘シーンの迫力という点では歴代でも一番の作品だと思います。
昔のドラゴンボール作品ではキャラクターの動きが目に見えないというか、衝撃だけが見えるようなシーンの比率が大きかったですが、本作では本当に目まぐるしい戦闘が細々と描かれています。
この戦闘シーンを観るだけでも価値のあるアニメ映画だと思いますが、内容的にも昔から劇場版のオリジナルキャラとして存在していたブロリーが、全く新しいキャラクターとしてドラゴンボールの正史に加わることになるという点でも注目の作品でした。
過去作のブロリーよりもはるかに人間味が溢れていて、子供の頃の孫悟空のような純粋さを持った、どこか愛嬌すら感じられる魅力的なキャラクターになっていたのが、個人的には完全に良い方向での変化に思えました。
ドラゴンボールで敵キャラに「負けないで欲しい」「死なないで欲しい」と感じたのは初めてかもしれません。