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『アリータ: バトル・エンジェル』日本のSF漫画『銃夢』が原作の映画の感想(ネタバレ注意)

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予告映像を観て前々から気になっていたアリータ: バトル・エンジェル

僕は元々邦画より洋画の方が好きなんですけど、それでも洋画を観てこんなに「面白い!」って思ったのは久しぶりな気がします。

ジェームズ・キャメロン脚本の作品ということで大々的に予告されていましたが、企画自体は20年ほど前からあったけど、ジェームズ・キャメロン氏が『アバター』の制作に注力していたり、その後も色々あって製作が遅れていた映画だそうですね。

原作が日本のSF漫画銃夢ということで、漫画好きの僕としては惹かれずにはいられませんでした。

銃夢は相当漫画を読み漁っている僕も寡聞ならが存じ上げない作品だったのですが、初出が30年近く前の漫画なので世代的に僕よりももっと上の人が読んでいた作品なのかも知れません。

漫画の実写化というと、原作のイメージとの違いがいつもなら気になってしまう所ですが、今回珍しく原作を知らないパターンだったので純粋に楽しむことができました。

しかし、原作の銃夢は最初のシリーズでも全9巻と、1本の映画にするには長すぎる内容です。

そういうわけでアリータ: バトル・エンジェルは、原作の4巻までを主軸に描かれているようで、結末が物語がこれから広がっていきそうな感じで終わってしまっています。

その点、もしかすると消化不良気味に感じている人もいるかも知れませんが、個人的には元々どんな物語でも始まりの部分というか、序章が好きだったりするので十二分に満足することができました。

ちなみに、原作ファンの反応も気になるところですが、たまたま近くの席に座っていた親子の父親が原作ファンらしく、終わった後に原作だったらなんちゃらかんちゃらと息子に語っていました。

・・で、色々言っていましたが結果的には大満足だったようです。(盗み聞きしててごめんなさい!)

ただ、やはりこれから面白くなりそうな所で終わってしまっていたのは気になるらしく、「続編とかでないかな~」みたいなことも言っていました。

それは原作ファンでなくとも僕も思ったことです。

いや、序章が好きだって言っても、観られるなら続編も観たいですって。(笑)

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本作の概要

空中に浮かぶ円盤のような形をした都市ザレムの真下には、ザレムから投げ出された廃棄物の山があります。

その廃棄物の山から医師であるイドは、まだ生きている少女の頭部を拾い上げます。

彼女は、なんと300年前のサイボーグで、過去の記憶は失ってしまっているもののその脳は無事でした。

少女はイドの亡くなった娘の名前から取ってアリータと名付けられます。

そしてアリータは、自分が何者なのかを知るために行動しますが、イドやヒューゴといった周囲の人々の温かさに触れる内に感情が強くなっていき、彼らを守るような行動も取るようになっていきます。

本作の見所

アリータというキャラクターについて

本作品のタイトルはアリータ: バトル・エンジェルですが、基本的にはタイトル通りアリータという1人のキャラクターを描こうとしている映画であると感じました。

ザレムの下にあるアイアンシティという舞台とアリータという少女の魅力が十全に表現されきっていました。

アリータといえば、予告映像の時から誰もが気になっていたことがあると思います。

目、でっけぇ!

実写映画のキャラクターでこの目の大きさはあまりにも目を引きますね。

恐らく、日本の漫画が原作ということもあり、日本の漫画のキャラクターの目の大きさをリスペクトした結果なのだと思いますが、そうは言ってもかなり挑戦的な試みであることは間違いなかったと思います。

漫画作品の実写化では、原作に寄せようとしすぎることで失敗しているケースも少なくありませんが、果たしてアリータの目はどうなのでしょうか?

賛否はあるかもしれませんが、個人的には「あり」だったと思います。

予告映像を観ていた時点では正直若干の違和感は拭えませんでしたが、実際映画を観ているとすぐになれました。

というのも、アリータは元々サイボーグというキャラクターで、最初から前面にサイボーグ感のある部分を押し出していました。

つまり、最初から人間的ではない部分を強調していたこともあり、目の大きさその中の一要素として割とすんなりと飲み込むことができたからです。

いや、そういう意味ではアリータというキャラクターで初めて日本の漫画的な目の大きさを表現しようとしたこと自体が、うまい考えだったのかもしれませんね。

普通の人間のキャラクターでやってたら、さすがに叩かれまくってたことでしょうし。

それに、目力というか何というか、アリータの芯の強い部分がより伝わってきたような気もして、むしろ目の大きさがアリータというキャラクターの魅力のひとつになっていたと言っても過言ではありません。

ちなみに、アリータという名前は原作漫画の主人公の名前とは異なります。

原作漫画のアリータにあたるキャラクターの名前はガリィ(Gally)というのですが、これは英訳すると「不毛」というあまり良くない言葉になってしまうため、アリータという名前に変えられたという経緯があるみたいですね。

アリータのアクションとモーターボール

本作品の魅力は何と言っても迫力あるアクションシーンにあると思います。

最初アリータは自分の強さに気付いていませんでしたが、ハンターとして活動しているイドをつけて、賞金首と闘うことで自分の強さを知ることになります。

個人的には、ハンター御用達のバーみたいな所で、他のハンターをけしかけて乱闘になるシーンでのアリータが最高に格好良かったと思います。

また、モーターボールの試合に出て、周りがみんなアリータ狙いの敵って状況で無双していくシーンもまた大迫力でした。

こういうアクションシーンばっかりは、いくら言葉を尽くしてもその素晴らしさを伝えるほどの言語力を僕は持っていないので、是非とも一度観てみて欲しいと思います。

吹き替え版のキャストについて

洋画は字幕版が良いって人も結構多いし、通っぽくて格好良いとは思いますが、観る映画のジャンルにもよるけど個人的には吹き替え版の方が圧倒的に好きだったりします。

正直英語はわからんし、字幕を追うのが面倒くさいとまでは言わないけど、どっちかといえば映画の映像や内容に集中したいと思うので、吹き替え版の方が良いと思うのです。

というか、単に僕はアニメ好きでもあるので、声が別に当たっている状況というのに慣れているというか、アニメ的な感覚で観られるような気もするので吹き替え版の方が好きってのもあるかもしれません。

そして、このアリータ: バトル・エンジェルのアリータの吹き替え版の声が、どこかで聞いたことがあるような気がしていたら、どうやら上白石萌音さんだったようです。

声優としての活動としては君の名は宮水三葉役があまりにも有名ですが、アリータ: バトル・エンジェルで初めて吹き替え版声優をされているようですね。

これがまたうまい演技をされてるんですよ。

だって最初、特定の俳優女優のキャラクターを常に担当しているような、吹き替え版に慣れた声優さんかと思っていましたから。

君の名はの時の演技も良かったし、上白石萌音さん。

女優さんですが、声優でも全然一線でやっていけるんじゃないでしょうか?

総括

いかがでしたでしょうか?

繰り返しになりますが、洋画を観てこんなに満足したのは久しぶりです。

どれくらい満足したのかというと、観終わって早速原作漫画の新装版をポチっと購入してしまうくらい満足しました。

原作があると知っていて観ているから、この映画の結末の後にも物語が続いているってことは分かっていて、それがまたキリは良いけどメッチャ気になるところで終わっているんですよ。

ある意味、商売上手な終わらせ方だなぁ~って思うけど、ここは素直に乗せられちゃえって思ってしまった僕の負けです。(笑)

願わくば、映画の方も続編とか作ってくれたら絶対観たいって思います!